2021.08.04
プレーオフでインディアナ・ペイサーズとのファーストラウンドを無傷の4連勝で突破したマイアミ・ヒートは、9月1日(現地時間8月31日、日付は以下同)に行なわれたミルウォーキー・バックスとのカンファレンス・セミファイナル初戦も115-104で制し、ここまで負けなしの5連勝。
ジミー・バトラーという頼れるエースを中心に、バム・アデバヨやゴラン・ドラギッチ、ダンカン・ロビンソン、ジェイ・クラウダーのスターター陣だけでなく、アンドレ・イグダーラやタイラー・ヒロ、ケリー・オリニクらを擁し、ここまで好調をキープしている。
そんな中、バックスとの初戦でドラフト外ルーキーのケンドリック・ナンがベンチスタートで16分3秒プレーし、6得点2アシスト1スティールで勝利に貢献。
ナンはシーディングゲーム(順位決定戦)までヒートでスターターの一角を務めていたのだが、新型コロナウイルスの検査結果で陽性反応が出たことで第二幕への合流が遅れ、シーディングゲーム期間中に家族の事情でチームを離脱したこともあり、ペイサーズとのシリーズでは第3戦まで出場していなかった。
だがシリーズ第4戦でバトラーが肩の張りによって出場時間が制限されると、ナンがプレーオフ初出場。14分12秒のプレータイムで7得点3リバウンド2アシストを残してローテーションに復帰となった。
バックスとの初戦でベンチメンバーとしてヒロ、イグダーラに次ぐ出場時間を手にしたナンは、自信を失ってはおらず、2日に行なわれたチーム練習後にこう話している。
「僕は別に驚かなかったね。僕はスポ(エリック・スポールストラHC)と前にも話してたんだ。彼は(レギュラーシーズンの)バックス戦で僕がすばらしい働きをしてくれたと話してくれてね。だから僕は、間違いなくこのシリーズでローテーション入りすると思ってた。準備はできていたよ」。
スポールストラHC(ヘッドコーチ)は、レギュラーシーズンのバックス戦3試合で平均15.0得点5.7リバウンド3.0アシストを残したナンを評価しており、イースト準決勝ではローテーション入りさせることを計画していたのだろう。
「彼(ナン)はシーズンを通して、このチームで最も重要な選手の1人。我々がここ(開催地)に来てから、彼には予測できない事態が起こってしまい、ローテーション入りできていなかった。でも彼は得点力、シュート力、ディフェンスなど、多くの要素を持ち込むことができる。ミルウォーキーのような優秀なチームとのシリーズで、我々には彼の力が必要になるだろうね」。
ヒートの指揮官はシリーズ第2戦に向けてそう話しており、ナンをローテーションに入れることでベンチスコアリングの強化、そしてディフェンス力にも期待していると言っていい。
3日に行なわれる第2戦でも、よほどのアクシデントがない限り、ナンはベンチからコートに立つだろう。第1戦のリベンジに燃えるバックス相手に、ドラフト外ルーキーがどれだけチームに貢献できるか、注目していきたい。
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