「彼が持つバスケットボールへの鋭い洞察力は唯一無二のものなんだ」
10月17日(現地時間16日、日付は以下同)にYouTubeへ公開された『ESPN』の「The Jump」へ、ブルックリン・ネッツのコンボガード、スペンサー・ディンウィディーが出演。
ネッツは殿堂入りポイントガードのスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)がヘッドコーチ(HC)に就任。来季はケビン・デュラント、カイリー・アービングという2大スーパースターが戦列復帰することで、優勝候補に浮上することが予想されている注目チームに。
今季ネッツはデュラントが全休、カイリーも右肩負傷のためわずか20試合のみの出場となる中、ディンウィディーがいずれも自己最高となる平均20.6得点6.8アシストでけん引。だがディンウィディーをはじめ、ディアンドレ・ジョーダンやトーリアン・プリンスも新型コロナウイルスに感染したことで、大幅な戦力ダウンで第二幕へ。
だがそこでジャック・ボーン暫定HCの下、キャリス・ラバートやジョー・ハリス、ジャレット・アレンを中心にシーディングゲーム(順位決定戦)を5勝3敗で乗り切ってプレーオフ進出。1回戦でトロント・ラプターズに4連敗を喫し、早々に姿を消したとはいえ、主力を複数欠いた中で見事な奮闘を見せた。
ネッツにはデュラント、カイリー、ラバートといった高得点が見込めるスコアラーが複数おり、アレンやジョーダン、プリンスといったロールプレーヤーもそろっている。ナッシュHCがこの豪華戦力をうまく操ることができれば、ネッツは来季リーグ上位の戦績を残す可能性も十分あるだろう。
そうした状況を加味し、ディンウィディーは自身の役割をグルー・ガイ、つまりチームに不可欠な役割をこなす選手と評し、ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)の名を挙げていた。
「当然、今の段階で誰がスタートなのか、誰がベンチから出てくるのか分からないんだ。KD(デュラント)とカイリーは別だけどね。でもその中で、このチームがゴールデンステイトをモデルにしようとするならば、僕はドレイモンド・グリーン、グルー・ガイなんだと見ている。10リバウンドする日もあれば、10アシスト、あるいはもっと得点することもあるだろう。なぜかって、このチームには超ダイナミックなポイントガードがいるからさ」。
また、ディンウィディーは同日に地元メディア『NETS DAILY』へ掲載された記事の中で、ナッシュの下でプレーできることに興奮を隠しきれず、このように語っていた。
「彼が持つバスケットボールへの鋭い洞察力は唯一無二のものなんだ。複数回のMVPに輝いた、史上最も偉大なポイントガードの1人だから、ものすごくたくさんのことを学べる存在さ。だから僕は喜んで彼についていくよ。僕にとって、彼がいることは最高の組み合わせさ」。
今季ネッツで司令塔兼リーダー役を務め、スコアラーとプレーメイカーを兼任してきたディンウィディー。来季はプレータイムやシュートチャンスが減少する可能性こそあるものの、ナッシュHCの下で多くのことを学ぶチャンスと捉え、献身的なプレーでチームに貢献するに違いない。