トロント・ラプターズでスターターを務めるフレッド・バンブリートは、今年の注目フリーエージェント(FA)の1人。
ディフェンディング・チャンピオンとして迎えた今季、バンブリートはいずれも自己最高となる平均35.7分17.6得点3.8リバウンド6.6アシスト1.9スティールと大活躍。プレータイムはリーグ8位、アシストはリーグ19位、スティールは4位と、3部門でリーグトップ20に名を連ねた。
185センチ89キロの小兵は、プレーオフでも平均39.1分19.6得点4.4リバウンド6.9アシスト1.6スティールを残し、3ポイント成功率39.1パーセント(平均3.9本成功)と上々の成績を残してみせた。
ラプターズのマサイ・ウジリ球団社長は、バンブリート、サージ・イバカ、マルク・ガソルと主要3選手が制限なしFAとなる中、「バンブリートとの再契約が最優先」と公言しているため、来季もラプターズに残留する可能性は十分ある。
だが現地メディア『NEW YORK DAILY NEWS』のステファン・ボンディ記者は26歳のガードに対してデトロイト・ピストンズ、フェニックス・サンズ、ニューヨーク・ニックスが獲得に関心を示していると報じており、移籍する可能性も捨てきれない。
今季の年俸が約935万ドル(約9億8175万円)だったバンブリートは、来季の年俸が2倍以上に跳ね上がることが確実視されており、同記者は昨夏マルコム・ブログドン(インディアナ・ペイサーズ)が結んだ4年8500万ドル(約89億2500万円)がバロメーターになると報じている。
ピストンズやサンズ、ニックスにはキャップスペースに余裕があり、バンブリートにブログドンと同等の契約をオファーすることは可能。ラプターズも理論上は可能だが、この男に大金を投じてしまうとイバカやガソルとの再契約を断念せざるをえないため、バンブリート流出という事態に陥ってしまうかもしれない。
はたして、ドラフト外でラプターズに入団し、Gリーグからはい上がったスコアリングガードはどのような決断を下すのか。12月上旬に解禁予定のFA戦線に注目していきたい。