東京五輪の米男子代表候補が44人から60人に増加…ザイオンやモラントが新たに追加

チームUSAは4大会連続の金メダルを狙う[写真]=Getty Images

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により開催延期となった2020年東京オリンピックは現在、2021年7月23日(金・祝)からの開催が予定されている。未だ予断を許さない状況が続き、実施には暗雲が立ち込めているものの、参加各国は開催される方向で準備を進めなければならない。

 アメリカ男子バスケットボール代表は先日、東京の地でチームUSAを背負う可能性を秘めた選手60名をリストアップした模様。『AP通信』のティム・レイノルドによると、新たに用意された候補選手リストは、昨年2月に発表された44名の選手を踏襲しつつ、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリーンズ・ペリカンズ)やジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)、トレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)といったリーグ屈指の若手NBAプレーヤーも名を連ねているという。

「東京オリンピックに向けて、ダンカン・ロビンソン(マイアミ・ヒート)、ザイオン・ウィリアムソントレイ・ヤングジャ・モラントらが、米男子バスケットボール代表の候補者リストに追加された。彼らはレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)など、1年前に発表された候補者リストとともに名を連ねることになる」

「エイドリアン・ウォジナロウスキーが最初に伝えた候補者リストには、約60名の選手が名を連ねている。このリストには、昨年発表された候補者44名からクレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)を除き、全選手が含まれているようだ」

2019年のNBAドラフト全体1位のザイオン・ウィリアムソンも候補に名を連ねた[写真]=Getty Images

 また、『ESPN』のウォジナロウスキー記者は、NBAのスケジュールと東京オリンピックの開催日の関連性や、センターの人選に言及している。

「情報源によると、米男子バスケットボールチームはリーグのビッグネームを含め、2021年のオリンピックチームの候補選手約60名に招待状を送付した。7月に東京で開催されるオリンピックのタイミングを考慮し、チームUSAはNBAファイナルに進出する選手を除いて構成されることになるだろう」

「2019年のワールドカップにおいてチームUSAの問題点だったセンターの人選に注目だ。情報源は、2020-21シーズンにリーグのサクセスストーリーを歩んでいるマイアミのバム・アデバヨやヒューストンのクリスティアン・ウッドが、これらの役割を担う候補者だと語っている」

昨シーズン、ヒートで活躍したバム・アデバヨもチームUSAの候補に[写真]=Getty Images

 ウォジナロウスキー記者が述べたように、今シーズンのNBAファイナルは7月8日(木)に開幕し、シリーズがゲーム7までもつれた場合、チャンピオンが決定するのは7月22日(木・祝)になる。東京オリンピックが7月23日(金・祝)開催予定のため、ファイナル進出チームの所属選手はもちろんのこと、プレーオフ後半戦まで進み、ハードに戦った一部選手はフィジカルコンディション次第では辞退する可能性もあるだろう。

 その一方で、『ESPN』の取材に応じたアメリカバスケットボール協会のマネージングディレクター、ジェリー・コランジェロは、東京出発前にアメリカ、オーストラリア、スペインの代表チームがラスベガスの隔離施設で合同キャンプを実施する計画を明かした。

 各国の代表チームは、NBA選手が主力の大半を担うため、出発を前にバブルに集合することで、昨シーズンのリーグ後半戦と同様の感染予防策を敷くことができる。また、暫定的ではあるが、同キャンプは7月4日(日)の週より開催される予定のようだ。

 コランジェロはこの計画について「表面的には非常に理にかなっている」としつつも、「我々は柔軟でなければならない」と、いかなる状況にも備える必要があることを強調。

 また、オリンピックでは通常、参加選手の名簿を数週間前に提出する必要があるが、同氏はこのような複雑な状況やNBAのスケジュール、選手が遅れて合流する可能性などを考慮して、アメリカオリンピック委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、FIBAに対し、名簿の提出期限を大会開催3日前まで延長するよう要請しているという。

 レブロン・ジェームズも「まだ開催の可能性は残されている」と語った東京オリンピック。今後もIOCならびに日本オリンピック委員会(JOC)の動向を注視していく必要がありそうだ。

 文=Meiji

モバイルバージョンを終了