3月11日(現地時間10日)、オールスターブレイクをはさみ、NBAレギュラーシーズンの後半戦がスタートした。試合の延期などがあったため、試合数にばらつきはあるものの、現在のイースタン・カンファレンス1位はフィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ウェスタン・カンファレンスの1位はユタ・ジャズとなっている。
リーグの平均得点が1970-71シーズン以来となる高水準となっていることで注目されている2020-21シーズンのNBA。では選手個々の活躍はどうだったのか。本稿では3月12日時点におけるレギュラーシーズンのスタッツリーダーを紹介する。
※所属は3月12日終了時点、チーム名は略称
■平均得点1位(32.5点):ブラッドリー・ビール(ウィザーズ)
2位(30.2点):ジョエル・エンビード(シクサーズ)
3位(29.8点):デイミアン・リラード(ブレイザーズ)
4位(29.3点):ステフィン・カリー(ウォリアーズ)
5位(28.9点):ヤニス・アデトクンボ(バックス)
平均得点でトップに立ったのはワシントン・ウィザーズのブラッドリー・ビールだった。1月7日のフィラデルフィア・シクサーズ戦ではキャリアハイを更新する60得点をマーク。17試合連続で25得点以上を記録するなど、圧倒的な得点力でチームをけん引している。また、自身初のスターターとして臨んだオールスターゲームでも、チーム・デュラントでは最多となる26得点と存在感を放った。
■平均リバウンド1位(14.3本):クリント・カペラ(ホークス)
2位(13.1本):ルディ・ゴベア(ジャズ)
3位(11.8本):エネス・カンター(ブレイザーズ)
4位(11.7本):ニコラ・ブーチェビッチ(マジック)
5位(11.6本):ヨナス・バランチュナス(グリズリーズ)
クリント・カペラはここまで出場33試合中31試合で2ケタのリバウンドをマークするなど、空中戦で圧倒的な強さを発揮している。またリバウンドのみならず、1月23日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では13得点19リバウンド10ブロックとキャリア初のトリプルダブルを記録して勝利に貢献するなど、トレイ・ヤングとともに今シーズン好調のチームの中心となっている。
■平均アシスト1位(11.0本):ジェームズ・ハーデン(ネッツ)
2位(9.8本):ラッセル・ウェストブルック(ウィザーズ)
3位(9.3本):トレイ・ヤング(ホークス)
4位(9.1本):ルカ・ドンチッチ (マブス)
5位(8.8本):クリス・ポール(サンズ)
ブルックリン・ネッツを新天地に選んだジェームズ・ハーデンは、ヒューストン・ロケッツ時代と比べてチームプレーヤーとしての側面を強めている。結果として平均アシスト数ではリーグトップを記録し、不安視されていたカイリー・アービングやケビン・デュラントとの共存についても、イースタン・カンファレンスでトップ争いを演じているチーム状況を考えると、ここまでは十分に成功していると言えるだろう。
■平均ブロック1位(3.4本):マイルズ・ターナー(ペイサーズ)
2位(2.7本):ルディ・ゴベア(ジャズ)
3位(2.3本):クリント・カペラ(ホークス)
4位(2.0本):ナーレンズ・ノエル(ニックス)
5位(1.9本):クリス・ブーシェー(ラプターズ)
2019-20シーズンのブロック王であるマイルズ・ターナーは、今シーズンも数多くのブロックショットを記録している。今シーズンの合計ブロック数が100本を越えているのは、現時点ではターナーのみ。平均得点も2ケタ越えと攻守両面で活躍している。1月末に右手を剥離骨折しながらも、欠場することなく試合出場を続けてチームを支えた。
■平均スティール1位(2.0本):TJ・マッコネル(ペイサーズ)
2位(1.8本):ドリュー・ホリデー(バックス)
3位(1.7本):フレッド・バンブリート(ラプターズ)
4位(1.6本):ロバート・コビントン(ブレイザーズ)
5位(1.6本):ラメロ・ボール(ホーネッツ)
平均スティール数でトップに立ったのはTJ・マッコネル。スターターに名を連ねることはほとんどないが、そのディフェンス能力の高さはペイサーズの武器の一つだ。3月4日のクリーブランド・キャバリアーズ戦では前半だけで9スティールを記録するというNBA記録を樹立。最終的にこの試合で16得点13アシスト10スティールをマークし、約23年ぶりにスティールを絡めたトリプルダブルを達成した選手となった。
■3P成功率1位(56.9%):トニー・スネル(ホークス)
2位(50.0%):ジョー・ハリス(ネッツ)
3位(48.7%):ボビー・ポーティス(バックス)
4位(47.1%):ブリン・フォーブス(バックス)
5位(46.8%):マキシ・クレーバー(マブス)
試投数こそ多くないものの、高い精度を誇るトニー・スネルが3ポイント成功率で1位に。後半戦初戦のトロント・ラプターズ戦でも、3ポイントで逆転決勝ブザービーターをマーク。ディフェンス能力も高く評価されており、貴重な3&Dプレーヤーとして好調ホークスを支えている。
■FG成功率1位(66.9%):ジャレット・アレン(キャブス)
2位(65.7%):リショーン・ホームズ(キングス)
3位(64.1%):ルディ・ゴベア(ジャズ)
4位(62.6%):モントレズ・ハレル(レイカーズ)
5位(61.5%):ザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ)
ハーデン移籍に際して発生した4チームが絡む大型トレードの末に、今年1月からキャブスでプレーするジャレット・アレンがフィールドゴール成功率でトップに立った。これまで257本のシュートを放ち、172本に成功。3ポイントも8本放っており、4本を沈めている。アンドレ・ドラモンドの退団が決定的となった状況も相まって、チームに欠かせない存在となっている。
■FT成功率1位(96.7%):ジョーダン・クラークソン(ジャズ)
2位(95.6%):クリス・ポール(サンズ)
3位(93.8%):ダニーロ・ガリナーリ(ホークス)
4位(93.4%):デイミアン・リラード(ブレイザーズ)
5位(93.0%):ステフィン・カリー(ウォリアーズ)
フリースロー成功率1位はユタ・ジャズで2シーズン目を迎えているジョーダン・クラークソン。ここまで60本試投し、ミスはわずか2本にとどまっている。一方で200本を越える試投数のなかでも90パーセント以上の成功率を維持しているが、リラードやビールといった選手たち。最終的にはどの選手がトップに立つのか、今後も注目だ。