「だけど今シーズンの始めに僕らが掲げた青写真を見失うことはない」
5月22日(現地時間21日、日付は以下同)に行なわれたメンフィス・グリズリーズとのプレーイン・トーナメント最終戦。ゴールデンステイト・ウォリアーズは延長の末に112-117で惜敗。
20日のロサンゼルス・レイカーズ戦に続き、2連敗を喫したウォリアーズはこれで今季終了。昨季リーグワーストの15勝50敗から2年ぶりのプレーオフ復帰を目指したものの、あと一歩及ばず。
「いくつか重大なターンオーバーがあった。それが僕らを苦しめたんだ。でもこのチームが持ち込んだ激しさは正しかったと思うし、正しいプレーをやろうとしていた結果さ。自分たちの思うようにいかないことだってある。いちいちケチをつけたくなることがあったのは確かだ。でもそれもゲームの一部であり、ポゼッション、それにショットを堅実にこなしていかなきゃいけない。僕は自分たちが見せた積極性と激しさが大好きだ。……自分たちの思い通りにいかなかっただけ」。
グリズリーズ戦でゲームハイの39得点をたたき出し、超人的プレーの数々で今季NBAを沸かせたステフィン・カリーは試合後にそう語り、悔しさを露わにした。
「僕には分からないね。プレーインで戦い、こうした形でシーズンを終えるなんて、すごく慣れていないこと。自分たちに残っている燃料を全て持ち込んだ末に2戦落としてしまい、今シーズンを終えたことはものすごくタフだ。でも今夜、そして今シーズンを通して、オークランドのユニフォームを身にまとった全ての人たちのことを誇りに思う」。
昨年11月に完全復活を目前にしていたクレイ・トンプソンが右アキレス腱を断裂したことで、事実上の今季絶望となったことで、ウォリアーズのプレーオフ進出を疑う者もいたことは明白だった。
それでも、プレーオフ返り咲きまであと一歩までたどり着いたのだから、決して悪いシーズンではなかったはず。カリーは今季についてこう振り返る。
「昨シーズン15勝に終わり、数々のケガもあり、僕らは今シーズンを通して新たなチームを作り上げてきた。それはすごく印象的だった。でもこうして負けてしまったことがすごく悔しい。日曜日(プレーオフ初戦)にプレーしたかった。だけど今シーズンの始めに僕らが掲げた青写真を見失うことはない。ケガもそうだし、若さや経験のなさ、ラインナップ変更をシーズン通してこなしてきたんだ。ただ、第7、8シードに入るためには2つの4クォーターで足りなかったということ。そう考えると、なんだか不思議だね」。
カリー、ドレイモンド・グリーンという静と動のリーダーを中心に、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)の下で奮闘したウォリアーズ。このチームが来季、再び覇権争いへ参戦できる保障はないものの、そう簡単に崩れ落ちることは考えにくい。
カリー、トンプソン、グリーンを絶対の軸とし、再びプレーオフへと返り咲き、優勝争いへ加わるウォリアーズの躍進を楽しみに待ちたいところだ。