5月25日(現地時間24日、日付は以下同)。デンバー・ナゲッツがポートランド・トレイルブレイザーズとのプレーオフ ファーストラウンド第2戦に臨み、128-109で勝利を収めたことで、シリーズ戦績を1勝1敗のタイへと戻した。
この試合、ナゲッツは最大23点をリードし、ペイントエリアの得点で54-32と圧倒。大黒柱のニコラ・ヨキッチの38得点8リバウンド5アシストを筆頭に、マイケル・ポーターJr.が18得点、ポール・ミルサップが15得点7リバウンド、アーロン・ゴードンが13得点6リバウンド、ファクンド・カンパッソが12得点6アシスト3スティール、モンテ・モリスが12得点と続いた。
ナゲッツにとって脅威となっていたのは、ブレイザーズのデイミアン・リラードだった。リーグ最高級のオフェンシブガードは、前半だけで8本の3ポイント成功を含む32得点と大暴れ。ナゲッツは前半終了時点で73-61とリードしていたものの、リラード対策についてゲームプランの変更を迫られたのである。
そこで手を挙げたのが、今年3月下旬のトレードデッドラインでオーランド・マジックから加入したゴードンだった。「コーチ陣へ『俺がやります』と言ったんだ。相手がポイントガードであれ、センターであろうと俺はやってみせる」とゴードンは試合後に明かし、リラードのマークを引き受けた。
「AG(ゴードンの略称)をここに連れてきた理由の1つ、それは彼が持つディフェンス面の多才さなんだ。もちろん、彼はそのことを受け止めてくれたし、望んでくれた。それがアーロンの望んでいたことの1つだったんだ」とマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)。
203センチ106キロの体格で高い身体能力も兼備するゴードンがリラードに立ちふさがったことで、後半はわずか3ポイント1本成功の10得点にスローダウンさせることに成功。
結局、リラードはいずれもゲームハイとなる42得点10アシスト、CJ・マッカラムが21得点6リバウンド、ノーマン・パウエルが15得点2ブロックを残すも、ブレイザーズで2ケタ得点を残したのは3選手のみ。
もっとも、リラードは対ゴードンについても望むところだと言わんばかりに「続いてくれると期待している」と切り出し、こう続けていた。
「もっとオフボールのところで動き回るさ。オフボールのセットをしていくだけ。たいてい、大柄な選手というのは相手がボールを持っている時に長さと身体能力を駆使する。でもフレアやピンダウンで動き回ると、小さなスペースを見つけることができるのさ」。
ナゲッツにとって、リラードは間違いなくブレイザーズのベストプレーヤーであり、この試合の前半にロゴスリーを沈めたように、ディープスリー一発で流れを変えてしまう恐ろしさがあるため、第3戦以降も徹底マークをしてくることが容易に想像できる。
はたして、リラードとブレイザーズはその包囲網から脱出して対抗できるのか。今後の展開に注目だ。