NBAはレギュラーシーズンを終え、プレーオフのファーストラウンドも終了したことで、ボストン・セルティックスはブラッド・スティーブンズHC(ヘッドコーチ)がフロントへと昇格、オーランド・マジックはスティーブ・クリフォードHCと、ポートランド・トレイルブレイザーズはテリー・ストッツHCとそれぞれ決別した。
現在3チームでHC枠が空いているのだが、最も注目が集まっているのはブレイザーズだろう。先日、デイミアン・リラードが次期HCの理想としてジェイソン・キッド、チャウンシー・ビラップスを挙げていた。前者はロサンゼルス・レイカーズのアシスタントコーチ(AC)、後者はロサンゼルス・クリッパーズのACを務めているのだが、キッドがその候補から辞退したと『ESPN』へ明かしたことで、ビラップスがその筆頭候補になっていると『The Athletic』が報道。
ビラップスはNBAキャリア17シーズンをプレーし、オールスターに5度、オールNBAチームに3度、オールディフェンシブチームに2度選ばれた実績を持つポイントガード。
2003年から09年まで、デトロイト・ピストンズとデンバー・ナゲッツで7年連続のカンファレンス・ファイナル進出を誇り、04、05年にはピストンズのリーダー格として2年連続でNBAファイナルまで勝ち上がった。
04年にはレイカーズ相手に4勝1敗で勝利してNBAチャンピオンとなり、自身はファイナルMVPに輝いており、そのリーダーシップには定評があった。
昨年はインディアナ・ペイサーズやオクラホマシティ・サンダーの次期HC候補に名を連ねており、近い将来NBAチームで指揮を執ることが確実視されている人物である。
そんななか、ピストンズ時代の同僚リチャード・ハミルトン(元ピストンズほか)が6月9日(現地時間8日、日付は以下同)に『TMZ Sports』の取材に応じ、彼がHCになりたがっているかと聞かれて「そうだ。チャウンシーは今、コーチしたがっている。その機会を手にできるといいね」と語り、共に優勝を勝ち取った戦友についてこう話していた。
「チャウンシー・ビラップスは、これまで出会った中でベストなリーダーの1人。どのチームであろうと、彼を獲得できたらすばらしいことになると思う」。
NBAでは現在、スティーブ・ナッシュ(ブルックリン・ネッツ)やドック・リバース(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、ネイト・マクミラン(アトランタ・ホークス/暫定HC)、スコット・ブルックス(ワシントン・ウィザーズ)、タロン・ルー(クリッパーズ)、スティーブ・カー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)という元ポイントガードたちが指揮官を務めているだけに、今オフにビラップスがその仲間入りを果たしたとしても、決しておかしくはないだろう。