6月17日(現地時間16日、日付は以下同)。デンバー・ナゲッツの大黒柱で、今季のシーズンMVPに輝いたニコラ・ヨキッチが、セルビア代表として東京オリンピックの最終予選(以降、OQT)に出場しないことを表明した。
FIBAランキング5位のセルビアは、今月30日から7月5日にかけて、首都ベオグラードで6か国が集結してOQTを行ない、そのうち1か国がオリンピックの出場権を獲得できる。
OQTはセルビアのほかクロアチア、カナダ、リトアニアでも開催され、それぞれ勝ち抜いた1か国、計4か国が東京オリンピックに出場することとなる。
ヨキッチは声明文の中で「非常に残念ですが、私には偉大な野望があるにも関わらず、このことを発表せざるをえません。私は(セルビアの)代表チームに加わってプレーしません。理由はシンプルで、私の身体の状態が、回復するためにコートから離れることを必要としているからです。私はそのことを受け入れることにしました。チームメートたちは、私が不在の中でもすばらしい結果を残し、大いに楽しませてくれると思っています」とコメント。
リーグを代表する選手の1人となったヨキッチは、今季72試合にフル出場して平均26.4得点10.8リバウンド8.3アシスト1.3スティールを残して初のシーズンMVPを受賞。しかもこの男は昨季もレギュラーシーズン73試合にフル出場しており、プレーオフではカンファレンス・ファイナルまで戦い抜いていただけに、疲労の蓄積は容易に想像できる。
セルビアにはヨキッチのほか、ボグダン・ボグダノビッチ(アトランタ・ホークス)やネマニャ・ビエリツァ(マイアミ・ヒート)、ボバン・マリヤノビッチ(ダラス・マーベリックス)がいるのだが、ヨキッチに続いてアレクセイ・ポクシェフスキー(オクラホマシティ・サンダー)、アレン・スマイラギッチ(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)も出場を辞退することとなった。
イゴール・ココスコフHC(ヘッドコーチ)は「ポクシェフスキーは来シーズンに向けてフィジカル面の準備をすべく、出場辞退を決断しました。私は彼の決断を尊重しています。ですが、代表チームで多くのことを学ぶことができたかもしれません。スマイラギッチも同様に来シーズンに向けて準備する決断を下しました。彼らがベストを尽くせるように願っています」と話していた。
なお、ボグダノビッチは現在もプレーオフで戦っているため、ホークスの勝ち上がり次第ではOQTの出場辞退を選択することになるかもしれない。