6月27日(現地時間26日、日付は以下同)。フェニックス・サンズはロサンゼルス・クリッパーズを84-80で下し、ウェスタン・カンファレンス・ファイナルの戦績を3勝1敗とした。
これにより、サンズはチャールズ・バークリーやケビン・ジョンソン(共に元サンズほか)らを中心とした布陣で勝ち上がった1993年以来、初のNBAファイナル進出に向けて王手をかけた。そしてキャリア16年目の大ベテラン、クリス・ポールにとって、初の頂上決戦まであと1勝に迫っている。
もっとも、第4戦で18得点7アシストを残した司令塔は冷静に現状について捉えていた。
「仕事をやり終えるまではダメだ。僕らはそのこと(ファイナル進出)についていつも話している。けど今は集中し続けることが大事。3勝することがシリーズを制するわけじゃない。だからこのチームはこれまでやってきたことをやっていく。シリーズの残りであと1勝しなきゃならない。今僕らは集中力を保ち、ホームに戻って準備していかなきゃいけないんだ」。
ポールはこれまで一度だけ、あと一歩のところでNBAファイナル進出を逃がした過去がある。ヒューストン・ロケッツ在籍時の2018年。ゴールデンステイト・ウォリアーズとのカンファレンス・ファイナルで第5戦を終えて3勝2敗と王手をかけたものの、ポールはその試合終盤にハムストリングを痛めてしまい、翌第6、7戦を欠場。ロケッツはジェームズ・ハーデン(現ブルックリン・ネッツ)を中心に戦い抜いたものの、第7戦の末に敗れてしまい、ファイナルに届かず。
「何かが起こることには理由がある。くよくよ考えてはいけない。(当時のことは)いつまでも記憶に残ってしまう。でも僕は今このチームにいる。この機会にワクワクしているし、今気にかけているのは第5戦だけだ」とポール。
クリッパーズとの第5戦が行なわれるのは29日。サンズはホームで戦えるとはいえ、相手は崖っぷちなだけに、序盤から激しい戦いを挑んでくることだろう。
もっとも、サンズは今年のプレーオフのファーストラウンド(対ロサンゼルス・レイカーズ)、カンファレンス・セミファイナル(対デンバー・ナゲッツ)で、いずれも王手をかけた試合を制している。リーダーのポールを中心に、サンズが悲願のファイナル返り咲きを決めることができるか、要注目の一戦となるに違いない。