7月31日に行なわれたチェコ共和国代表とのグループリーグ第3戦。アメリカ代表は第1クォーターこそ18-25とリードを許していたものの、第2クォーター以降に圧倒。終わってみれば119-84で快勝し、Aグループ2位として準々決勝進出を決めた。
イラン戦に続いて2連勝としたアメリカは、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)が27得点、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)が23得点8リバウンド6アシスト、ザック・ラヴィーン(シカゴ・ブルズ)が13得点5アシスト、ドリュー・ホリデー(ミルウォーキー・バックス)が11得点3スティールをマーク。
特にデュラントは、第2クォーター中盤にプルアップ3ポイントを2連発で仕留めて逆転へと導き、その後もショートジャンパーやフェイダウェイジャンパーを鮮やかに放り込んで勝利に大きく貢献した。
そしてこの試合でアメリカ代表におけるオリンピック通算得点を354まで伸ばしたことで、カーメロ・アンソニー(ポートランド・トレイルブレイザーズ/336得点)を抜いて歴代1位へ浮上。
「これまで、このチームでは数多くの選手たちがプレーしてきた。そういった選手たちの中に入ることができてすごくうれしいね。カーメロとはオリンピックで2度プレーしていて、彼のゲームに対するアプローチを見てきた。俺は彼からテクニックやアプローチを学ぼうとしてきたんだ」。
デュラントはカーメロと2012年のロンドン・オリンピック、16年のリオデジャネイロ・オリンピックで共演し、いずれも金メダルを獲得してきた。「でも俺としては、まだ何だか不思議な気がしているんだ。チームスポーツをプレーし、このグループでハードにプレーしてきたから」と謙そんするも、このように喜びを口にしていた。
「でもこれはスペシャルなこと。スコアリングというのは、俺がこれまでのキャリアでつぎ込んできたことであり、キャリアをとおして磨いてきたことだから最高さ」。
会見で、デュラントは「左にいる男(テイタム)が、この記録を破ることになると思う」と話していたのだが、テイタムが残した27得点のうち、21得点は後半に挙げたものだった。そのため、現時点では劣勢の中でチームをけん引し、逆転へと導いたのは紛れもなくデュラントだっただけに、この男こそエースと呼ぶにふさわしい選手だろう。