2021.08.01
「俺たちは良いショットをたくさん落としてしまった。普段なら決めているものをね。俺たちがケミストリーを醸成させて、もっと互いのことを理解していく必要があるとは思っていない。俺からすれば、これは決めたか落としたかというゲームであり、第4クォーターの試合終盤に決めるべきショットを落としてしまっただけ。でも次の試合では良くなっていくと思う」。
アメリカ代表のケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)は、7月25日に行なわれたフランス代表戦に76-83で敗れた後の会見でそう振り返った。
大会3連覇中のアメリカは、この敗戦で連勝が25でストップ。もちろん、デュラントにとってもオリンピックでは初の黒星となった。この試合、2個のオリンピック金メダルを持つ男はドライブからショートジャンパーを綺麗に沈めるなど計10得点をマークするも、前半だけで3ファウル、第3クォーター中盤には4ファウル(5ファウルで退場)となりフランスが追い上げている時間帯にベンチで過ごすことを余儀なくされた。
第4クォーターはスタートからコートに立ったものの、終盤にトップ・オブ・ザ・キーから逆転をかけて繰り出した長距離砲はリングに嫌われてしまい、最後は5ファウルで退場。
このチームが向上すべき部分について聞かれたデュラントは、前述のように「ショットを決めること」と切り出し、こう続けている。
「俺たちは皆、いいショットを放っていた。ただそれを決められなかっただけ。9点や8点差をつけていたことも何度かあったから、俺たちはリードをさらに広げることもできた。でもショットを決められなかったんだ。それにファウルをして相手をフリースローラインへ立たせてしまったことで、ゲームをスローダウンしてしまった。だからこの先、一丸となっていいポゼッションを遂行できれば、俺たちは大丈夫さ」。
確かに、デュラントやデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、クリス・ミドルトン(ミルウォーキー・バックス)、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)といったスコアラーたちのショットがもっと決まっていれば、アメリカ代表は勝利を収めることができたのかもしれない。
だが高さ不足のアメリカに対し、フランスは後半に入って7フッター(213センチ以上)をコートへ2人送り出し、リング下でミスマッチを突いて攻めてきた時にファウルトラブルに陥ってしまったことは今後も課題となる。
アメリカ代表は28日にイラン代表、31日にチェコ共和国代表との試合が控えており、もう1敗も許されない状況にあると言っていい。マストウィンゲームが続くなか、毎試合安定してショットを決め切ることができるかは不透明だけに、フランス戦で味わった洗礼を受け止めて、今後の戦いに活かしていきたいところだ。
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