4年連続でNCAAトーナメントのスウィート16に勝ち進んだゴンザガ大学は、2回戦が行われた3月18日(現地時間17日)から5日後となる23日(同22日)、場所をロサンゼルスに移してフロリダ州立大学と戦った。フロリダ州立大は、2回戦で西地区第1シードのゼイビア大学を倒したチームで、約224センチと約213センチの長身選手がいる。
同試合、八村塁は骨盤上部を痛めたキリアン・ティリーに代わってスターターで出場した。最初はティリーが出場予定だったため、八村にスターターが言い渡されたのは試合開始直前。そんな中、八村は「先発でも何でもやることは同じなので、普通に、いつもどおりやろう」とコートに向かった。
試合は序盤にゴンザガ大が6-5とリードしたが、フロリダ州立大に連続得点を与えて6-16と逆転される。前半残り13分49秒に八村はポストプレーでジョッシュ・パーキンスからパスを受けてレイアップ。ファウルも得て3点プレーで9-16とすると、次の相手の攻撃でディフェンスリバウンドを奪い、それで得た攻撃権でレイアップを決めて11-16に持ちこんだ。
しかし、その後の連続失点で11-23。ゴンザガ大はジョナサン・ウィリアムスの連続得点で15-23と詰め寄ると、同9分39秒には八村がオフェンスリバウンドからそのままレイアップに持ちこんで17-23と迫る。さらに連続得点で同6分55秒には23-23の同点に。しかし、ティリーが抜けた穴は大きく、八村は同4分34秒に相手の攻撃に対し、両手を上げて阻んだが、2つ目のファウルコールをされてしまう。同4分25秒には、オフェンスリバウンドを奪った際にファウルを得てフリースロー2本を決めて29-28としたが、その後ベンチに下がった。八村とともにインサイドで頼れるウィリアムスも同5分15秒に2つ目のファウルを取られてベンチに退いた。
ティリーがいないことで、「ファウルトラブルに気をつけろと言われていた」と話す。高さのある相手にウィリアムスと2人で対抗するのは、やはり「プレッシャーがあったんじゃないかなと思います」と八村は振り返った。
ゴンザガ大は2人が下がって以降3点しか追加できず、フロリダ州立大に13点の追加を許して32-41で前半を折り返した。
後半に入ると八村はアグレッシブに攻めたが、相手もしぶとかった。開始直後に果敢にゴールに攻めたがレイアップをミス、その34秒後にはレイアップをブロックされた挙句、速攻でダンクを決められ32-45。後半残り17分45秒にはフリースローを1本決めて、ゴンザガ大にとって後半最初の得点を挙げる。その21秒後、相手のミスショットからリバウンドを奪い、そのまま勢いよくレイアップに持ちこんだが、またもブロックされた。ゴンザガ大は、さらにその後、サイラス・メルソンのジャンパーとザック・ノーベルJr.の3ポイント、パーキンスのジャンパーで38-45とすると、同14分21秒に八村がフリースローを2本決めて42-48。同13分6秒にはジャンプシュートを決めて44-50とした。
八村は同11分42秒にもレイアップに持ちこむがブロックショットされると、相手に速攻で得点を奪われ、44-52とまたも8点差。44-53と9点差にされたあとの同10分50秒にはターンアラウンド・ジャンパーを決めてすぐに7点差に戻し、同10分21秒にはブロックショットも決め、チームが4点差まで迫る巻き返しに貢献したが、同4分52秒には相手の攻撃を前から止めようとして4つ目のファウルを取られてしまった。
八村は、一度はベンチに引っこんだものの18秒でコートに戻った。しかし、同4分8秒にノーベルJr.からのインバウンズパスが取れないほど高すぎたため相手にボールを奪われてしまい、速攻で失点を喫し55-66の11点差。以降、ゴンザガ大は点差を離されるばかりで、60-75で敗退が決まった。八村は自己最長の36分間出場して、チーム最多の16得点をマーク。9リバウンド2ブロックショットも記録した。
試合後、八村は「チームとして少し踏ん張り切れないところがあったんじゃないかなと思います。相手の高さとか、そういうところを気にしすぎていたという部分がありました」と肩を落とした。
そして、NBAへのアーリーエントリーもあり得る今後については「何もわからないです。全然何も考えていませんでした」と八村。マーク・フューヘッドコーチに相談してから決断を下すとした。