ザイオン・ウィリアムソンを「スーパーアスリート」と評したカーター
高校時代からド迫力のプレーの数々がSNSをとおして世界中に拡散し、一際大きな注目を集めていたザイオン・ウィリアムソン。昨年デューク大に入学し、NCAA開幕後もこの男が披露したハイライトシーンの数々が世界中のスポーツファンをにぎわせている。
201センチ129キロというプロ顔負けの肉体を持つウィリアムソンは、ここまで14試合に出場し、平均26.3分20.9得点9.5リバウンド2.4アシスト2.2スティール1.9ブロックと攻防両面で大暴れ。
昨年12月にはケビン・デュラント(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が「彼は一世代に1人のアスリートだ」と、その驚異的な身体能力を絶賛していた。
すると1月10日(現地時間9日)には、アトランタ・ホークスの大ベテラン、ビンス・カーターがウィリアムソンに太鼓判を押している。
カーターは『ESPN』に対して「彼はすでに(NBA入りの)準備ができているだろうね。NBAには数多くのアスリートがいるけど、僕みたいにNBAでもすぐに通用するんじゃないかな。皆そろって『彼はダンクをたたき込むことができる』と言うけれど、彼はもう、スーパーアスリートなのさ」。
1998-99シーズンにNBA入りしたカーターは、トロント・ラプターズのトップスコアラーとして平均18.3得点5.7リバウンド3.0アシスト1.1スティール1.5ブロックという堂々たる成績を残して新人王を獲得。だが成績以上に、見事な跳躍力から繰り出されるパワフルなダンクの数々で大きな注目を集めた。
翌2000年のNBAオールスターで行われたスラムダンク・コンテストで、カーターは一発目から360度逆回転のウインドミルダンクをたたき込んで会場中の視線を独占。その後も空中へ跳び上がってからレッグスルーダンク、強烈なダンクをさく裂後に右ひじをリングにぶら下げるエルボーダンクを魅せるなど、50点満点を連発して文句なしで優勝。今なお伝説として語り継がれるパフォーマンスを見せた。
カーターはとてつもないポテンシャルを秘めた18歳の将来性に期待を抱く
その後カーターはアウトサイドシュートを磨き、3ポイントや超人的なジャンプ力でブロック不可能とまで言われたフェイドアウェイジャンパーを武器に加えて息の長いキャリアを送っている。
来年のNBAドラフトへアーリーエントリーすることが確実視されているウィリアムソンは、爆発的な身体能力にスキルも備わっており、複数のポジションの選手をガードできるポテンシャルを併せ持つ。
そのウィリアムソンについて、カーターはこう評している。
「彼はスーパーアスリートなんだ。すでにNBAで通用する肉体を持っている。でも彼はそれだけじゃないと僕は思ってる。彼の能力を持ってすれば、今後も成長していくことで、いずれ彼の時代が来るんじゃないかな。(周囲から)期待されているように、これまでいなかったビースト(野獣)になると思う」。
デューク大では同じくドラフトトップ指名候補のRJ・バレットが平均22.8得点でトップスコアラーとなっているものの、迫力満点の360度ダンクやリングのはるか上からたたき落とすブロックショットなど、インパクトでこのウィリアムソンに勝る選手は今のNCAAには皆無と言っていい。
「彼はいつ(デューク大を)出ていく決断を下そうとも、ドラフト全体1位指名されるポテンシャルを持っている」とカーターが語ったように、今後もそのパフォーマンスと動向に注目が集まること間違いなしだ。