主力候補に挙がっていたハーデンとADに加えてゴードンとマッカラムも辞退
6月11日(現地時間10日)、「USAバスケットボール」は8月末に中国で行われる「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」(以降、W杯)にアメリカ代表として出場するロースター候補20名を発表した。
グレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ/サンアントニオ・スパーズ)率いるアメリカ代表は、8月6日(同5日)からラスベガスでトレーニングキャンプを行う予定となっているのだが、優勝候補筆頭とはいえ、ベストメンバーで臨むことは不可能になったと言っていい。
というのも、7月21日(現地時間20日)終了時点で、ADことアンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)、ジェームズ・ハーデンとエリック・ゴードン(共にヒューストン・ロケッツ)、CJ・マッカラム(ポートランド・トレイルブレイザーズ)の4選手がトレーニングキャンプならびにW杯の出場辞退を表明しているからだ。
特にハーデンとデイビスは2014年のW杯でも主力の1人として出場し、金メダル獲得に大きく貢献しており、今大会でも主力として期待されていただけに、残念なところ。とはいえ、4選手とも、NBAで迎える今季に向けて集中したいことを理由に辞退しているだけに、強く責めることはできない、というのが現状である。
現時点で、アメリカ代表のロースター候補に入っている16名は以下のとおり。
※所属は現地時間7月19日終了時点、チーム名は略称
■アメリカ代表ロースター候補
ハリソン・バーンズ(キングス/フォワード)
ブラッドリー・ビール(ウィザーズ/ガード)
アンドレ・ドラモンド(ピストンズ/センター)
トバイアス・ハリス(シクサーズ/フォワード)
カイル・クーズマ(レイカーズ/フォワード)
デイミアン・リラード(ブレイザーズ/ガード)
ブルック・ロペス(バックス/センター)
ケビン・ラブ(キャバリアーズ/フォワード)
カイル・ラウリー(ラプターズ/ガード)
クリス・ミドルトン(バックス/フォワード-ガード)
ポール・ミルサップ(ナゲッツ/フォワード)
ドノバン・ミッチェル(ジャズ/ガード)
ジェイソン・テイタム(セルティックス/フォワード)
PJ・タッカー(ロケッツ/フォワード)
マイルズ・ターナー(ペイサーズ/センター-フォワード)
ケンバ・ウォーカー(セルティックス/ガード)
エース級が複数いるものの、不足気味のバックコートは追加招集か?
ラウリーは先日、左手親指の手術を受けており、本人は出場する意思があることを表明しているものの、現段階では微妙。ハーデンにゴードンと、チームメートが出場辞退していることから、タッカーも微妙と言わざるをえない。さらに先日、代理人と決別したことが報じられたクーズマも、新たに契約する代理人によってはW杯辞退も考えられる。
ここに挙げたロースターには、バックコートにリラードとケンバ、ビールにミッチェルという所属チームにおけるエース級が複数いるため、ベストメンバーとは言えないものの、十分戦える人材はいると判断していいだろう。
ただ、フロントコートはミドルトンやバーンズ、ハリスにドラモンドなど、スターターを務める選手はいるものの、バックコートに比べるとインパクトが不足している点は否めない。
ハーデン、マッカラムにゴードンと、バックコートの選手がすでに3人も辞退していることから、アメリカ代表は今後、キャンプに向けてガードの選手を追加招集する可能性はありそうだ。フロントコートに関しても、若手を追加するかもしれない。