今夏のアメリカ代表活動で“ディフェンス力の向上”を自らに課すドノバン・ミッチェル

アメリカ代表のロースター候補としてプレーするミッチェル[写真]=Getty Images

「僕がドラフトされたのは、ディフェンス力があったからだと思ってる」と発言

 8月31日から幕を開ける「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」(以降、W杯)に向けて、アメリカ代表候補チームは現在、活動拠点をオーストラリアへと移し、トレーニングを行っている。

 18日(現地時間17日)にホンダ・センター(カリフォルニア州アナハイム)で行われたスペイン代表チームとのエキシビジョンゲームで、アメリカ代表候補チームは90-81で勝利しており、まずまずの仕上がりを見せていると言っていいだろう。

 この試合でチームトップの13得点をマークしたドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)は、ケンバ・ウォーカー(ボストン・セルティックス)と並んでこのチームにおけるトップスコアラーとして期待されている。

 2017年ドラフト1巡目13位でジャズに指名されたミッチェルは、1年目から平均20得点(平均20.5得点)の大台を突破し、エースとしてプレーオフに進出。2年目となった昨季は平均23.8得点へと伸ばしたことに加えて、4.1リバウンド4.2アシストと上々の数字を残した。

 キャリア3年目を迎えるにあたり、ミッチェルはアメリカ代表でグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ/サンアントニオ・スパーズ)の下で“ディフェンス力を向上させること”を決心したという。

 17日(同16日)に『The New York Times』へ掲載された記事の中で、ジャズのクイン・スナイダーHCは電話インタビューに応じており、ミッチェルのディフェンス力向上について「そうなるといいね」とコメント。そしてこのように続けている。

「(アメリカ代表としてプレーすることは)ドノバンと私にとってすばらしい機会だ。それは国を代表して競い合うチャンスがあるということだけでなく、ポップ(ポポヴィッチHCの愛称)の下でプレーすることができるからなんだ。ドノバンはこれまでで最も偉大なコーチから指導を受けてプレーするという評価を手にすることができると私は思っている」。

ルイビル大学時代からディフェンスにプライドを持っていたと明かしたミッチェル[写真]=Getty Images

 ミッチェルは9月7日に23歳を迎える筋骨隆々のシューティングガード。プレーオフではボールハンドラーとしての役割もこなしており、若手の中ではリーグ有数の実力者であることは間違いない。

 もっとも、ミッチェルは「皆は今、僕がスコアリングしていることしか見ていないかもしれないけど、僕がドラフトされたのはディフェンス力があったからだと思う」と同メディアへ発言。そして「ディフェンスは僕が本当にプライドを持って取り組んでいることの1つなんだ。僕はまだ22歳と若いから、ほかの選手たちとは違うんじゃないかな」と続けた。

 プレーメイクからフィニッシュまで持ち込むことができるミッチェルは、キャリア2年ながら今回のアメリカ代表候補選手たちの中でも上質な成績を残している選手の1人。そのミッチェルが屈強な肉体を駆使して相手チームのスコアラーたちをスローダウンすることができれば、選手としての評価は確実に高くなるはずだ。

豪快なダンクに加えて、アグレッシブなディフェンスでも期待がかかるミッチェル[写真]=Getty Images

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