大河正明チェアマン曰く「おしゃれな戦い」。若者が集い、流行の最先端を発信する街にホームアリーナを構える両チームの顔合わせは、リーグ全体の知名度を高める上でも大きな意味を持つ。
bjリーグ優勝後、3年連続でプレーオフ進出を逃した横浜ビー・コルセアーズは、B1参戦を機に大幅な血の入れ替えを断行。川村卓也や竹田謙ら、経験値の高い選手にチーム再生を託す。平均年齢は30歳を超えるが、上記の2人とジェフリー パーマーは優勝経験者。優勝時のメンバーである山田謙治と蒲谷正之に加えてファイ パプ月瑠も復帰し、勝ち方を知っている選手が多いのは強みだ。
日立改めサンロッカーズ渋谷は、10年にわたってエースだった竹内譲次が去ったとはいえ、ブロックショットも得意なディフェンダーの広瀬健太、将来性豊かなベンドラメ礼生などタレントはそろっている。新加入選手では清水太志郎に注目したい。シュート力とゲームコントロールに加え、コート内外で若い選手にプロ意識を植えつける役割も担う。
帰化枠を活用するチームが増えた中でも、この両チームの帰化選手のマッチアップは特に面白くなりそうだ。パプ月瑠とアイラ ブラウンはともに今夏は日本代表にも選出され、闘志を前面に押しだすハッスルプレーヤーという共通点もある。チームに勝利をもたらすのはどちらなのか、激しく火花を散らすのは間違いない。
文=吉川哲彦