第3クォーターに明暗分かれる、ゾーンディフェンス機能の川崎がSR渋谷を下して6連勝

SR渋谷のマークに苦しんだ川崎のニック ファジーカスだが、チームトップの23点をマーク [写真]=B.LEAGUE

 10月16日にB1リーグ第4節第2戦が行われ、青山学院記念館でサンロッカーズ渋谷川崎ブレイブサンダースが対戦した。

 開始22秒に辻直人が3ポイントを決めて川崎が先取点を奪うも、すぐさまSR渋谷も伊藤駿の得点で応戦。両チームがゴール下を固めるゾーンディフェンスを敷き、アウトサイド主体の攻防が繰り広げられた。拮抗した戦いの中、速いパス回しとニック ファジーカスの高さを活かした川崎が3点をリードして第2クォーターを迎える。

 オンザコート「1」の川崎に対し、SR渋谷はアールティー グインが存在感を見せ、相手エースのファジーカスを徹底マーク。自由を奪い、リバウンド争いで優位に立った。攻めては、開始3分47秒にトランジションからの速攻で決めたアイラ ブラウンの豪快なダンクシュートで勢いづくと、グインの正確なフリースローなどで逆転に成功。その後も厳しいディフェンスで川崎にタフショットを誘発させ、6点をリードして前半を終える。

 第3クォーターは一変して川崎ペース。攻守の切り替えが素早くなった川崎は、ジュフ磨々道とファジーカスを中心に攻めこむ。リズムを作れないSR渋谷を突き放し、ファーストブレイクから得点を重ねて再び逆転。川崎が8点差をつけて最終クォーターに突入する。

 開始早々にベンドラメ礼生とアイラ ブラウンの連続得点で4点差まで迫られるも、川崎は高さを武器に主導権を譲らず。相手のファウルを呼びこむプレーで、完全に流れを引き寄せた。この10分間では、厳しいマークを受けるファジーカスに代わって、ライアン スパングラーが10得点を挙げる大活躍を見せ、川崎が68-56で勝利を収めた。

 試合後に北卓也ヘッドコーチが「後半のディフェンスが良かった」と述べたとおり、川崎は後半を18失点に抑える堅守を見せた。また、「準備していた」というゾーンディフェンスも見事に機能し、6連勝を手繰り寄せた。

 ホームで痛恨の2連敗を喫したSR渋谷だが、「ディフェンスやリバウンドで最初から最後までがんばった」とBT テーブスHCが評したように、多数の日本代表選手や強力外国人を擁す昨季NBL王者に対して最後まで食らいついた。

 21日から23日にかけて行われる第5節で、SR渋谷は敵地で三遠ネオフェニックスと、川崎はホームで富山グラウジーズと対戦する。

サンロッカーズ渋谷 56-68 川崎ブレイブサンダース

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