“アシスト王”がスコアラーに転身、三遠の鈴木達也が19得点を挙げSR渋谷にリベンジ

アシストランクトップに立つ三遠の鈴木だが、この日は得点でチームの勝利に貢献 [写真]=B.LEAGUE

 11月20日に行われたB1リーグ第8節第2戦で、三遠ネオフェニックスサンロッカーズ渋谷に65-60で勝利。今節の対戦成績を1勝1敗とし、SR渋谷を抑えて中地区2位に再浮上した。

 19日の第1戦はSR渋谷のゾーンディフェンスに手を焼いて68-80と苦杯をなめた三遠だが、この試合ではポイントガードの鈴木達也が大爆発。3ポイント4本を含む両チーム最多の19得点をマークし、チームを勝利に導いた。

 bjリーグ2年連続アシスト王の実績を持ち、B1リーグ第6節で通算1000アシストを達成。このアシスト技術を支えているのが、持ち前の状況判断力だ。この日は三遠が仕掛けるピック&ロールに対し、SR渋谷はスクイーズ&アンダーでシューターの太田敦也ロバート・ドジャーを外に追いやる作戦を多用したが、鈴木はことごとくその裏をかき、相手ディフェンスを翻ろうした。

 試合後には「ピック&ロールの時に、相手のディフェンスがアンダーからついてくることが多かったので、どんどんシュートを打ちにいった。フリーになればしっかり決めきれる自信はある」とコメント。この日はパサーではなくスコアラーの役割を担い、いつもとは違う形でチームをリードした。

 第1戦で苦戦したペイント内での主導権争いについては、「アイラ・ブラウン選手に対して、日本人選手がつかなくてはいけない時間帯も自由にやらせなかった。鹿野(洵生)選手が非常にがんばってくれた」と、チームメートの体を張ったプレーを称えた。

 また、この日は日本代表の長谷川健志ヘッドコーチも視察に訪れており、日の丸に懸ける想いについて質問が及ぶと、「日本のポイントカードは層が厚いので、そこに割りこむとしたら積極性や(169センチの)サイズを感じさせないスピード、正確性が必要になると思う」と課題を語りつつも、「(代表に選ばれることよりも)自分の役割はチームを勝たせること。勝てるチームにしていくことが一番大事」と、フォア・ザ・チームの精神を口にした。

 三遠といえば、18日に加入が発表されたジョシュ・チルドレスが話題に上がっている。「僕たちだけじゃなく、日本中のバスケファンが期待していると思う。早く試合がしたい」と語り、経験豊富なビッグネームとの共演を心待ちにしている様子だ。

 チーム一丸となって2位争いの直接対決を制した三遠。元NBA選手という大きな戦力を加え、11月23日の次節は富山グラウジーズをホームの豊橋市総合体育館に迎え撃つ。

文=山口晋平

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