主将伊藤&天然(?)藤高が解説! サンロッカーズ渋谷全選手紹介

チーム5年目にして広瀬健太とともにキャプテンを務める伊藤駿と、将来を嘱望される3年目の藤高宗一郎。サンロッカーズ渋谷をよく知る2人が、チームメートを紹介する。夏までに腹筋が割れていると豪語するのは……、コート内外で一番ギャップがあるのは……、集合場所で新聞を細かく折りたたんで読んでいるのは……。選手たちの素顔がここでわかる!(※2016年11月3日取材。チャド・ポスチュマス選手は加入前のため記事内には登場しません)

構成=安田勇斗
写真=大澤智子

■0 PF/C 満原優樹

藤高 あの身長と体の強さがあって、インサイドとアウトサイドの両方を器用にこなしますし、パスもうまい。何でもできるオールラウンダーです。スピード「1」は……。
伊藤 見たとおりです。外国籍選手とマッチアップするためか、ただの食いしん坊かはわかりません(笑)。もうちょっと痩せてもいいと思うけど。
藤高 僕は言えないです(笑)。
伊藤 俺は言うけど、「痩せねえよ」って言われるね(笑)。
藤高 私生活では、親分的存在ですごく面倒見がいい先輩ですね。よくご飯に連れて行ってもらったり、チームに入ったばかりの時は買い物にも一緒に行ってました。後輩が落ちこんでいたりすると、「何かあったんか?」とか「最近どうしたんだ?」とか声を掛けてくれますし、意外と周りに気を遣ってくれますね。それとオシャレ! 髪型や服装はすごくこだわってます。シンプルで大人な感じのコーディネートが多いですね。
伊藤 確かに気を遣ってるよね。
藤高 上下スウェットとかでは来ないですしね。
伊藤 いつも『ラルフローレン』とかブランドものを着てますね。

■1 PG/SG 清水太志郎

伊藤 バスケットIQが高くて、みんなに出す指示がいつも的確ですね。長年やってきた経験を元に言ってくれているのでとてもわかりやすい。同じガードとして感じるのはパワーがすごいです。
藤高 確かに強いですよね。
伊藤 失礼な言い方になってしまいますけど、運動能力が高い方ではないと思うんです。でもその分、頭を使ってプレーしていて他の人にはないうまさがありますね。
藤高 キャラクターとしては若いです。
伊藤 俺らより若いよね?
藤高 はい。みんなでご飯に行くと独壇場です(笑)。うまく場を回して盛りあげてくれます。そういうタイプなので、すぐに打ち解けましたね。年齢は上の方ですけど誰にでも気軽に話しかけてくれて、自然にみんなと仲良くなりました。
伊藤 イジる方、イジられる方、どっちもいけます(笑)。「ぽっちゃり」については、脱いだらヤバいです。「ガタイの良さ+脂肪」で(笑)。
藤高 でも本人は、来年の夏までには腹筋が割れてると言ってました(笑)。

■7 PG 伊藤駿

藤高 ガードとして必要な能力がすべて備わっています。視野が広くて試合中も的確なアドバイスをくれますし、それにプラスして身体能力も高い。ディフェンスでも、駿さんに付かれると相手は何もできなくなりますし、本当に頼りになる選手ですね。今調子もいいですし。
伊藤 一回落ちてから、ちょっとずつ上がってきた感覚はありますね。
藤高 キャラとしては先輩にもガツガツ行きます。「この人はイジられへん」って人にも行くんで(笑)。僕らはそれを横で見て笑ってます。ただ、笑えない時もあります(苦笑)。
伊藤 相手によって(笑)?
藤高 はい。(広瀬)健太さんをイジる時は(笑)。今は笑っても大丈夫な感じになってきましたけど、昔は笑えませんでした(苦笑)。ちなみに僕は駿さんだけでなく、全員にイジられてます。

■9 PG ベンドラメ礼生

藤高 お調子者でミーハーですね。
伊藤 ああ、確かにそうかも。
藤高 流行りものが好きですよね。どこで仕入れてくるのかわからないですけど、ファッションとか音楽とか流行りものはよく知ってます。
伊藤 『PPAP』(ピコ太郎のヒット曲)も早かったよね。
藤高 そうですね。で、プレーもお調子者(笑)。
伊藤 バスケって人が出るよね。
藤高 先輩後輩関係なく言うことは言うタイプだけど、相手の言うことは聞き流したり(笑)。
伊藤 そうそう、(BT テーブス)ヘッドコーチから言われても聞き流してるかもしれないね(笑)。ただプレーの面で言うと、能力が本当に高い。走る飛ぶ投げるという動き、スティールの感覚やボールへの執着心には長けていると思います。「ここ取れんの?」ってところで取るし、見ていて面白い選手ですね。

■10 SF アキ・チェンバース

伊藤 フィジカルが強くて、特に球際はすごく強いですね。
藤高 そうですね。
伊藤 同じ身長で、同じぐらい飛んで同時にキャッチしても、必ずあいつが勝つ。それぐらい球際は強いです。
藤高 キャラ的にはアキもお調子者ですね。
伊藤 そうだね。ノリがいい。それでいてゲーマー。
藤高 僕らが知らないオンラインゲームを(アールティー)グインと一緒にいつもやってます。
伊藤 陣取りゲームみたいなやつね。この前、ヘッドフォンをして知らないやつと英語で会話しながらやってましたから。「ウェーイ」とか盛りあがって。何してんねんお前って感じでした(笑)。
藤高 (笑)。
伊藤 ケータイのゲームもやっていて、つい最近も「早く新しい面(ステージ)、更新されないかな」とか言ってました(笑)。

■14 PG/SG 大塚裕土

藤高 バスケをよく知っているシューターです。ガツガツとドライブに行く感じではなく、外から確率の高いシュートを狙っていくタイプですね。自分がドライブしてキックアウトする時は、まず大塚さんを探します。
伊藤 キレイなバスケをする選手です。相手にとっては乗ってくると面倒なシューターだと思います。頭の良さはプレーにも出てますし、周りに目を配っていいアドバイスもしてくれます。性格もお人好しというか……優しいです。
藤高 優しいですね。僕も結構アドバイスをしてもらってます。「ああいう時はああした方がいい」とか「次は決まるからどんどん打っていけ」とか「一つのプレーで一喜一憂するな」とか、状況に応じたアドバイスをしてくれるのですごくありがたいです。でも実は、プライベートではドSなところもあります(笑)。食事に行った時に、すごく攻められたり……。
伊藤 そういうギャップは一番ありますね(笑)。

■24 SF 広瀬健太

伊藤 全体的に能力が高くて、オフェンスもディフェンスもアグレッシブに行きます。
藤高 キャプテンでもありますし、チームをまとめてくれる雰囲気を持ってますね。口で言うだけでなく、プレーで示したり。まずは自分が行動で見せて、みんなに伝えるというか。
伊藤 コート外では意外とおしゃべりだよね(笑)。
藤高 そうですね。知識が豊富で、政治とか、歴史とか、落語とか……たまにクイズを出されたりします(笑)。
伊藤 ああ、するね(笑)。
藤高 新聞もよく読んでますしね。遠征の時、集合場所に行くと、新聞を小さく折りたたんで読んでたり。あのイメージが強いですね(笑)。
伊藤 おっさんだよね(笑)。
藤高 そういう感じで、駿さんはイジッたりするんですよ。例えば、これ言っていいんかな……。
伊藤 いいよいいよ(笑)。
藤高 健太さんが面白いことを言おうとしてスベった時に、僕らは絶対イジれないんですけど、駿さんは普通にイジるんですよ(笑)。

■33 SF/PF アイラ・ブラウン

藤高 見た目どおり身体能力が高くて、外のシュートも入るし、ドライブもすごいし、何でもできる選手ですね。あのガタイはおかしい(笑)。
伊藤 ゴリラだね(笑)。僕らも最近は筋トレしてるところを見てないけど、練習前にやってるんですかね。ああ見えて真面目だし(笑)。
藤高 あのふざけた感じもうそではないんですけど、根は真面目ですね。
伊藤 周りにもすごく気を遣うからね。実は浮き沈みも結構あって、意外と考えこむタイプなんですよ。
藤高 嫌なことがあったら、すぐわかりますから(笑)。
伊藤 悪い時はそれがプレーにも影響しちゃうんだよね(笑)。
藤高 プライベートで言うと、釣りが好きですよね。よく川釣りに行ってるみたいで。
伊藤 ああ、そうだね。
藤高 よくSNSで写真をアップしてますしね。

■34 PF/C アールティー・グイン

伊藤 レベルの高いヨーロッパでプレーしていた経験があるので頭がいいし、シュートの精度も高いですね。
藤高 加えて、パスもうまい。
伊藤 そうだね。コート上では、ガードの僕が今何をしたいかを汲み取って動いてくれるので、すごくやりやすいです。
藤高 それはありますね。あと、めっちゃ汗っかきです(笑)。グインからパスが来ると、ボールがすごい濡れてて(苦笑)。
伊藤 試合中もね(笑)。たまに滑ることもあって、キャッチした時点で「あ、これはもうシュート打てないわ」ってこともあるんですよ(苦笑)。性格的には、真面目そうに見えて陽気なキャラです。アイラと出身地が同じで(ともにテキサス州出身)、よく2人で一緒にいますね。
藤高 1人で音楽を聞きながら口ずさんで踊ってる時もあります(笑)。

■39 SF 藤高宗一郎

伊藤 アホです。
藤高 そこが課題です(笑)。
伊藤 状況判断ができないんですよ。例えば、オフェンスの時にインサイドでミスマッチになっているのに勝負に行かないとか。宗一郎はこう見えてパワーもあるから、インサイドで勝負すれば簡単に点が取れるんですけど、行かなかったりするんですよね。
藤高 その自覚はあります……。冷静な時は周りが見えているし、行けるんですけど、コートに立ったばかりで落ち着いていない時は緊張もあるのか、そういうミスをしたり……。なので今、練習ではそういう判断の部分を特に意識しています。毎日の練習で考える力を身につけて、緊張感のある試合の中でも出せていければと思ってます。
伊藤 でもプレーヤーとしては、うらやましいぐらいの能力を持ってるんですよ。その上で、自分に足りないところを考えて練習して、少しずつ結果が出てきている。そういう姿勢はすごくいいところだと思います。まあ天然ですけど(笑)。
藤高 よく言われます。
伊藤 会話のキャッチボールができない時があるんですよ(笑)。

■  HC BT テーブス

藤高 外国人らしくフレンドリーですね。陽気なおじさんという感じです。毎日体育館に来たら、選手一人ひとりの顔を見て挨拶をしますし、チームのみんなとコミュニケーションをしっかり取ります。僕は関西出身で、BTコーチも関西弁をしゃべるので、初めて会った時からすごく親近感がありますね。
伊藤 コート内では英語、コート外では日本語を使い分けてますね。コート内でもすぐに伝えたい時は日本語で言うこともあります。
藤高 バスケットの用語自体、英語が多いので、英語でも説明はわかりやすいですね。
伊藤 指導者としてすごいと思ったのは、今まで教わったコーチよりもより細かくスカウティングをすることですね。チームだけでなくパーソナルスカウティングまでするんですよ。ホーム開幕戦の富山(グラウジーズ)戦は、その指示どおりにプレーして、相手の得点源を抑えて勝つことができましたし、自分たちもスカウティングの大切さを学びました。

モバイルバージョンを終了