1月15日、「B.LEAGUE ALLSTAR GAME 2017」が国立代々木競技場第一体育館で行われ、B.BLACKがB.WHITEに117-95で勝利を収めた。
B.BLACKの一員として参戦した栃木ブレックスの熊谷尚也は、前日会見で「ダンクしかしない」と大胆宣言。試合前に行われたダンクコンテストでは、両手での見事なリバースダンクを披露し会場を沸かせた。惜しくも決勝進出はならなかったが、「NBL時代のダンクコンテストでいろいろな技をやってネタがなかった」と苦笑いし、「これをきっかけにもっとレパートリーを増やしたい」と振り返った。
試合では「ダンクがファンの方々に一番喜んでもらえるので、ずっと狙っていた」熊谷だったが、「ファーストプレーがレイバックシュートでいきなり“公約”を破ってしまった」。それでも、第4クォーター残り3分18秒には、安藤誓哉(秋田ノーザンハピネッツ)からのパスを受けて「今日のベストプレー」と自画自賛するアリウープ。スーパープレーでファンを熱狂させた。
フィールドゴールは6本中、ダンク3本を含む6本を決めて12得点、成功率は100パーセントだった。「ゴール付近のシュートが多かったから」と謙遜するが、大舞台での目覚ましい活躍は観客の記憶に焼き付いただろう。Bリーグの大河正明チェアマンもそのパフォーマンスを称えて“私的”なMIPに選出した。
「熊谷」という名字は、「くまがい」や「くまがや」と読まれるのが一般的だ。熊谷自身も「26年間間違えられ続けている。『くまがい』と呼ばれても返事をしてしまうことがある」と苦々しい表情で答える。「地元の福岡県の一部にはいるけど、自分も親戚以外は会ったことがない」そうで、自身のTwitterアカウントも「くまがえ なおや」と読み方をアピールしていたが、オールスター出場と華麗なダンクで「くまがえ」の名前は多くのバスケファンに浸透したはずだ。
十分なアピールに成功した。それでも本人は、同じB.BLACKの富樫勇樹(千葉ジェッツ)が“ダンク”を決めたことに触れ、「あのダンクに持っていかれた」と笑顔で話しつつ、「もう1、2本決めたかった」とわずかながらの悔しさをのぞかせた。地区上位を争う千葉とは明後日18日、ホームでのリーグ戦で相見える。オールスターで知名度を上げた熊谷には、ここでまた派手なダンクを決めてもらい一気にスター街道を歩んでほしい。