前節は相手がシーホース三河とあって厳しいと思われていた大阪エヴェッサだが、1戦目で出だしからハードなディフェンスを展開し、三河を相手に前半はわずか25失点。得点も伸びなかったことで接戦となり、第4クォーターは7点リードから追いあげを受けたが、残り1秒にエグゼビア・ギブソンが値千金のブロックを記録し、逃げきりに成功した。2戦目は前半にディフェンスを攻略されて敗れたが、2位の座は堅持。残り1つとなったチャンピオンシップの枠は、最終節で激突する琉球ゴールデンキングスとの一騎打ちとなった。
しかしその前に、大阪には高い壁が再び立ちはだかる。今、最も勢いのある滋賀レイクスターズだ。前々節に三河を下した滋賀は、名古屋ダイヤモンドドルフィンズも連破。2戦とも延長戦というタフな激戦をものにした。1戦目ではファイ・サンバが20得点7リバウンド、狩野祐介が15得点を記録。2戦目ではクレイグ・ブラッキンズが36得点10リバウンドと、個々が自らの持ち場で奮闘する姿が目立つ。
4月は7勝3敗と大躍進し、残留プレーオフ圏内から脱した滋賀。大阪はその滋賀を上回るハッスルを見せなければ、大きなダメージを負うことになる。特に日本人選手は得点への意欲が必要だ。
文=吉川哲彦