前節の千葉ジェッツと秋田ノーザンハピネッツの激突は、両チームだけでなくアルバルク東京にとっても大きな意味を持つ一戦だった。わずか3点及ばなかった秋田は、残留プレーオフ争いで滋賀レイクスターズに1ゲーム差をつけられ、後がなくなった。そして、栃木ブレックスに敗れたA東京は勝率で千葉と並び、最後の最後で東地区2位から滑り落ちる大ピンチだ。
千葉戦に敗れたとはいえ、チームの可能性を感じさせる内容だった秋田は、レオ・ライオンズが25得点13リバウンドと強いインパクトを残し、安藤誓哉も18得点をマーク。前半を28失点に抑えてリードしただけに、後半の51失点は悔やまれる。
A東京もディアンテ・ギャレットが28得点を挙げて引っ張ったが、田中大貴が4得点止まりで、前節は3点届かず。また、アシストを記録したのはギャレットと田中、ザック・バランスキーの3人だけだった。
今季A東京から2勝を挙げている秋田に苦手意識はなく、“クレイジーピンク”という心強い味方もいる。ハッスルできる要素がそろっている秋田に対し、A東京が危機意識の高さをどこまでプレーで表現できるか。A東京に泥臭さが加われば、死闘が繰り広げられることは間違いない。
文=吉川哲彦