7月21日、つま恋リゾート彩の里(静岡県掛川市)で2017 Bリーグ新人研修が実施され、総勢60人以上の選手と、クラブスタッフ30名がメンターとして参加した。
「プロフェッショナルとは何か」を追求することをテーマに1泊2日で行われるこの講習では、1日目に、講師の片上千恵さんによるメディアトレーニングの講義を実施。「伝えたいという意思があるか」、「メディアトレーニングがなぜ必要か」、「選手や競技の魅力や価値をわかってもらうためにはどうするか」など、メディア対応を行う上での基礎的な考え方について、選手が座学で受講した。
その後、小澤智将(川崎ブレイブサンダース)、渡辺竜之佑(琉球ゴールデンキングス)、大友隆太郎(茨城ロボッツ)の3選手が登壇し、実践的なトレーニングの時間に。ゲストで駆けつけたスポナビライブ『B.WEEK!!』の今井摩耶さんを相手に、生放送でのインタビューを受けるという模擬取材に挑戦した。
小澤は自己紹介をする前に、突然自身のアピールポイントに言及。「あだ名も決まっていないので、“オザ”と呼んでください」など、慣れないながらも懸命にアピールしたものの、講師から「座り方」や「声を5メートル先の人に届けるつもりで」との指導を受けた。一方、どのような選手になりたいかとの問いには、「同じチームの長谷川技選手。僕はいつも“ハセさん”と呼んでいるのですが、ハセさんのように目立たないところでもチームを支えるようなプレーヤーになりたい」とチームメートを称え、その特徴をしっかりと伝えることに成功した。
渡辺も、マイクのカラオケ持ちを指摘されるなど、慣れないインタビューに四苦八苦。しかし、プロになったと感じることは何かとの質問に、「イオンモール沖縄ライカムで親子連れから『渡辺さん!』と声を掛けられ、握手を求められました」と、具体的な場所や状況の説明を含めた模範的な対応を提示。地元ファンに馴染みのある地名を取りあげたり、自分だけが知っている状況を説明したりする進歩を見せた。
この模擬取材で最も安定した受け答えを披露したのが、3人目としてインタビューを受けた大友だ。自身の特徴を問われた際に「バスケだけではなく、釣りが好きです」と良くとおる声で答えると、続けてチームの特徴として「ポッチャリした選手が多かったが、岡村憲司スーパーバイジングコーチの厳しい指導で、体が絞られてきている。その変化を楽しんでほしい」と話し、変化に富んだ回答で会場を楽しませた。
講師から模擬インタビューの感想を問われた大友は、「日頃から、人が興味を持つような話をするように指導を受けている」と、チームとして情報発信に注力していることを明かし、「いつも何を話すべきか考えており、緊張したが困ることはなかった」と胸を張った。
今回のメディアトレーニングをきっかけに、個々の情報発信について意識が高まったであろうフレッシュな面々。どのようなプレーを見せるのか、そのプレーについてどのような言葉を発するのか、新しいシーズンが待ち遠しい。