Bリーグデビューを飾った横浜の田渡凌、富樫勇樹との約9年ぶり対決は「楽しめた」

2008年の全中決勝で対戦した富樫(左)と田渡(右)がBリーグの舞台で顔を合わせた [写真]=山口剛生

 NCAA2部のドミニカン大学カリフォルニア校から横浜ビー・コルセアーズへ入団した田渡凌がBリーグデビューを飾った。

 9月1日に船橋アリーナで行われた千葉ジェッツとのB.LEAGUE KANTO EARLY CUP 2017の1回戦。24歳のルーキーは第1クォーターの残り4分4秒からコートに立つと、約15分間の出場で3得点5リバウンド6アシストと躍動したが、チームは千葉を相手に70-92の敗戦を喫した。

 田渡にとって、千葉の司令塔を務める日本代表の富樫勇樹は、平成20年度全国中学校体育大会第38回全国中学校バスケットボール大会の決勝で激戦を繰り広げたライバルでもあり、仲の良い同期でもある。試合は、富樫を擁する新発田市立本丸中学校が田渡の京北中学校を撃破。卒業後は、富樫はアメリカのモントローズ・クリスチャン高校へ、田渡は京北高校へと進んだため、Bリーグ初のトーナメント戦で約9年ぶりにマッチアップした。

 千葉との試合後、「相手が富樫だったから(今日は)楽しむことができた。いい1日だった」と、久々の対戦を喜んだ田渡。しかし、第1クォーター序盤、先制点を含む連続得点を富樫に与えた場面は、「『こいつシュート入るな』と思った。(Bリーグ)開幕前のテンションが上がった時期にあれだけ落ち着いて(シュートを)決められるのは、力のある選手という証拠。そういうところは見習わなければ」と振り返った。

 田渡は8月20日から29日にかけてチャイニーズ・タイペイで行われた第29回ユニバーシアード競技大会バスケットボール競技に日本代表の一員として参加していたため、この日は合流後すぐの実践。「チームメートの長所などもわかっていなかったので、やりづらい部分もあった。今日の自分のテーマは、『(横浜が)どういうチームなのかを客観的に知ること』。いい部分も悪い部分もあったので、(今後の)プラスになると思う」

 Bリーグ開幕まで1カ月を切った。活躍が期待される横浜のルーキーは「得点に絡みたいけど、チームをいい流れにするのが自分の仕事。チームメートがやりやすいように、かつ自分の持ち味が出せるようにしたい」と意気込みを語った。

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