昨季はあと一歩のところで涙を飲んだ川崎ブレイブサンダース。リベンジを期す今季の開幕は、ホームに名古屋ダイヤモンドドルフィンズを迎え撃つ。
頂点に届かなかったとはいえ、レギュラーシーズンではリーグ最高勝率という結果を残した川崎。その最大の原動力であるニック・ファジーカスは残留したが、ファジーカスとインサイドでコンビを組んでいた永吉佑也(現京都ハンナリーズ)、ジュフ磨々道(引退)、ライアン・スパングラー(現無所属)の3人が抜けてしまったことは少なからず影響があるだろう。新たにそのポジションに入るジョシュ・デービス(元島根スサノオマジック)とジュフ・バンバ(拓殖大学卒業)にチームの命運が託されることになる。
名古屋Dは、終盤に失速してチャンピオンシップを逃した昨季の結果を踏まえ、現役時代からチーム一筋の梶山信吾氏がヘッドコーチに就任。経験値のある柏木真介(元シーホース三河)と大宮宏正(元琉球ゴールデンキングス)を獲得し、浮き沈みの激しかったチームの立て直しを図る。
新加入選手のうち、特に大きな期待がかかるのはクレイグ・ブラッキンズ。名古屋Dと対照的に終盤に快進撃を見せた滋賀レイクスターズを、ゴール下で支えたセンターだ。チームが昨シーズン特に苦労したポジションとあって、ブラッキンズの活躍は不可欠。昨季はなかったファジーカスとのマッチアップでどのような結果を残すか、チームの今後を占う試金石になる。
文=吉川哲彦