ディフェンス面の課題を抱えていた川崎ブレイブサンダースにとって、アルバルク東京を67得点に抑えたことは大きな成果となった。少ないファウルでフリースローを与えずに守りきったうえ、開幕から23試合すべて2ケタ得点をマークしていたアレックス・カークを9得点に抑えこんだ。オフェンス面では3ポイントが低調でアシストも多くなかったが、そのことがディフェンスによる勝利をさらに印象づけた。
大阪エヴェッサも、滋賀レイクスターズとのロースコアゲームを制して連敗を「4」で止めた。息詰まる熱戦となった第4クォーター残り2秒に、ジーノ・ポマーレがフリースローを決めて1点差の勝利。ここまで接戦で粘りきれずに落とした試合も多かった分、勝利という結果がチームにもたらす影響は少なくないだろう。
川崎では、ここにきて辻直人のアシストが増えている。現在7試合連続で5アシスト以上を記録しており、チームの特徴である組織的なオフェンスにおいて起点の役割を果たしている。当然シュート力も警戒しなければならず、大阪としては守りづらいだろう。マッチアップが予想される今野翔太や橋本拓哉が、ディフェンスでチームに勢いをつけることができるか。
文=吉川哲彦