2月7日、都内でBリーグの理事会が開催された。その後、メディアブリーフィングが行われ、『B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017―2018』及び残留プレーオフのフォーマットなどポストシーズンの構成について、2017年9月から1月までの入場者数等のレポート、熊本で行われたオールスターについての報告がなされた。
集客については、B1で千葉ジェッツ、栃木ブレックスなどの人気チームに加え、今季はレバンガ北海道の躍進もあり、昨年同節比で2パーセントの増加。B2では集客力の高い秋田ノーザンハピネッツや仙台89ERSの昨季B1勢に加えて、広島ドラゴンフライズ、ファイティングイーグルス名古屋、ライジングゼファー福岡の健闘もあり、昨年同節比32パーセント増と大幅な成長が報告され、リーグ全体で9月から1月の入場者数が平均で10パーセント増となるなど、引き続きリーグのチケッティングが好調であることが明らかになった。
オールスターの一般販売チケットがわずか2分で完売したことについて、「ニーズとアリーナの収容数にギャップがあるのでは?」との問いに、大河正明チェアマンは「(首都圏のチームだけではなく)地方のチームが強くなった時、5年先、10年先をにらんで考えると、各地でオールスターゲームをやっていく意義はあると思います。オールスターの試合を見せるということだけがコンセプトではなく、様々な活動もセットでのオールスターだと考えているので、そういう意味で地方開催の意味があると考えています」と答え、熊本でのオールスターが復興支援を一つのテーマに掲げていたように、バスケットボールの祭典が地方開催されることにより、リーグのスター選手が地方でテーマをもって活動することや、開催時期にバスケットボール自体の露出が増える意義を強調した。また、熊本でのオールスターでは県外からの入場者が53パーセントに達しており、その数字から、オールスターの地方開催が地域のバスケットボール熱を高揚させることに加え、スポーツツアーリズムとしての貢献も考えられる。
ブリーフィングの最後に2018年のアーリーカップについて触れた大河チェアマンは、B1、B2の中で唯一参加しない京都ハンナリーズに対し、「規約に落とし込んだ公式戦ではないので出場の義務はないのだが」と前置きをしつつ、「みんなで一緒に盛り上げていこうという中で、1クラブだけ不参加というのは、僕の立場としては残念」と語り、「一体誰に来てもらうために試合を見せて、誰に喜んでもらうために試合をするのか…」と苦言を呈した。開幕前のチームコンディション調整のために不出場というのが京都の不参加理由ということではあるが、大河チェアマンは京都の判断に一定の理解を示しつつも「(自身の)グリップ力が弱いのかもしれないが、ちょっと残念だなあと思っている」と寂しそうにつぶやいた。
文=村上成