連敗すれば4勝差まで迫られる天王山で連勝し、琉球ゴールデンキングスが西地区制覇へ大きく近づいた。京都ハンナリーズとの1戦目は第1クォーターに28失点で劣勢に立ったが、その後はリバウンドをしっかり確保するなどディフェンスを引き締め、第3クォーターは9失点。2戦目は立ちあがりからディフェンスに注力し、14スティールで相手の19ターンオーバーを誘発した。オフェンスでは岸本隆一がいずれも今季2番目に多い18得点8アシスト、田代直希は4試合連続2ケタ得点をマークしている。
一方、東地区3位の川崎ブレイブサンダースは直接対決でアルバルク東京に肉薄することができなかった。プレッシャーを与えたい1戦目でリバウンドが取れず、追いかける展開になってしまった。しかし2戦目はオフェンスのリズムを取り戻して16点差の快勝。対戦成績を3勝3敗とし、得失点差で上回ったことで残り11試合に望みをつないだ。
残り11試合のうち8試合が得点力上位4チームとの対戦という状況は、リーグ最少失点の琉球といえども大きな関門。チャンピオンシップも見据え、そのうちの1つである川崎を止めて自信を深めたい。最大のカギはやはりニック・ファジーカス対策だ。
文=吉川哲彦