9月8日(土)豊橋市総合体育館で開催された「B.LEAGUE EARLY CUP 2018 TOKAI」2日目では、5位決定戦とシードチームも出場した準決勝2ゲームの合計3ゲームが開催され、多くのファン・ブースターが会場に詰めかけて声援を送った。
準決勝1ゲーム目は地元・三遠ネオフェニックスと進化したバスケットを前日見せた名古屋ダイヤモンドドルフィンズが激突。ファン・ブースターを大声援を背に序盤から流れをつかんだ三遠が前半リードを広げて終了したが、徐々に名古屋も巻き返してジリジリと点差を詰めて行く展開になって行く。一進一退の攻防で会場のボルテージは最高潮になり、まるでレギュラーシーズンを思わせる雰囲気だった。同点で迎えたラストプレーで三遠が決めきれず、延長戦に突入。延長戦で三遠のロバート・ドジャーがファールアウトすると名古屋が一気に攻撃を仕掛けて、勝負あり。最終的には89-75で名古屋が激戦をものにし、決勝進出を果たした。
勝利を収めた名古屋の梶山信吾HCは「なかなか簡単にはいかなかった、それは三遠の素晴らしいディフェンスと自分たちの甘さだと思う。でも勝ちきれたというのは、やはり昨シーズンチャンピオンシップ進出の経験が活かされた結果。このゲームでチームの課題が明確になったし、せっかく決勝進出したので、もう一度自分たちのやるべき事をしっかりとやっていきたい。リバウンドをしっかり獲ってトランジションに持って行く事やディフェンスのルールを徹底する事が重要。ディフェンス面でのトラブルが多く、オフェンスで流れを掴めない部分があった。こういうゲームをできた事はシーズンに向けて本当に収穫だった。非常に面白い展開の中で、接戦をものにするためにシーズンさながらの指示もできるし、お互いにとって良かったと思う。いい試合が今日できたからこそ、もっと上を目指したい」と充実感のある表情でゲームを振り返った。
司令塔として活躍し、攻守でチームを牽引していた小林遥太選手は「本当に楽しかった、久しぶりにこういう緊迫したゲームの中でプレーできた。あの場にコートに居られることが幸せでした。移籍してチームメイトの特徴も掴んできてチームに慣れて来ている感触を掴んでいる。個人としてはしてはいけないミスもあったので、シーズンを戦う上で反省してPGとして責任持ってプレーしていきたいし、チームをまとめたい。チームは全員が生き生きとして居て、もっと仲間のために頑張ろうという気持ちになっている。決勝では自分たちがどうあるべきかがポイントなので、自分たちのやるべき事をしっかりコート上で表現して結果を出したい」と充実感のある清々しい表情で応えてくれた。
一方の激戦でギリギリのところで敗れた三遠の藤田弘樹HCは「まずは色々なネガティブな事が日本で起きていて、その中でこういうファン・ブースターがたくさん集まった最高の環境でバスケットができる事に感謝したいと思うし、非常に楽しいゲームだった。内容自体は修正しないといけない部分は多くあるけど、非常にファイトしてくれたし、次に繋げたい。自分たちが勝てる内容だったけど、細かいミスで勝利を手にできなかった。後半のターンオーバーやディフェンスでの細かいミス、オフェンスリバウンドなどたくさんやらないといけないと感じて、すごくいい経験になった。次のステップに向けて何が足りないかを分からせてもらった。もう一試合、ハードに戦いたい」と冷静な表情で語ってくれた。
今シーズンB1への移籍を果たし、さらなる成長と期待が求められている菅野翔大選手はアグレッシブなプレーで11得点と活躍した。「今シーズン初の公式戦だったので、どういう感じなのかなという不安はあったけど、普段の練習からハードにやっているのでチームの練習通りにゲームに入れた。延長までいって負けてしまったので、正直悔しい。まだチームは始まったばかりだけど、チームはハッスルして最後まで戦えたので良かったと思う。自分自身も1Q途中からコートに入ってプレーできたので、雰囲気に慣れてプレーできた。結果は良くなかったけど、チームも自分自身のステップアップのためには良かったと感じている。今日のゲームを経験できたのは、少しだけB1の中でもやれるという自信ができた。まだまだこれからなので、地道に頑張っていきたい。もう一試合、自分たちのバスケットを展開するだけ。どのタイミングでチャンスが来るか分からないので、自分のプレーをしっかりとコーチ陣にアピールしたい」と素敵な表情でしっかりと冷静と状況分析しながら、言葉にしてくれた様子だった。