2019.12.24

アルバルク東京はリベンジの機会、秋田ノーザンハピネッツはカークに要注意

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

アルバルク東京vs秋田ノーザンハピネッツ(@アリーナ立川立飛)
12月25日19時5分

 アルバルク東京の前節の戦いぶりは、王者の貫禄を示すものだった。島根スサノオマジックとのアウェー戦に臨んだ1戦目は前半で23失点、最終的にも55失点と持ち前のディフェンス力を余すところなく見せつけ、後半に54得点で突き放して今季最多の34点差の完勝。2戦目は前半に28-40と思いがけず苦戦を強いられたかに見えたが、後半の20分間は51-10と攻守で島根を粉砕した。この2戦目で特に重要なのは、大黒柱のアレックス・カークを今季初めてベンチ登録から外した上でこの結果を導いた点。ケビン・ジョーンズミラン・マチュワンがいずれも20得点をクリアし、須田侑太郎が今季最多の18得点と、戦力的に全く隙がないところを改めて誇示した。宇都宮ブレックスを星1つの差で追走する態勢を維持し、東地区首位再浮上の機会を窺う。

 そもそもA東京が地区首位の座を譲っているのは、第10節で秋田ノーザンハピネッツに土をつけられたのが原因だ。その秋田は前節、富山グラウジーズに先勝しながら2戦目に敗れて“貯金”を増やすことはできなかった。2戦を通じて相手のターンオーバーを誘うディフェンスを遂行できた一方で、自らもターンオーバーを連発。1戦目で20得点を挙げた古川孝敏が2戦目で4得点にとどまるなど、アウトサイドシュートの精度が1戦目と2戦目の結果を変えてしまった。2戦目は今季初の50点台に終わり、85得点でA東京を撃破した第10節2戦目以降は得点が今一つ伸びていない。

 秋田は第3節の対戦も5点差で制し、第10節1戦目は敗れたとはいえ3点差。A東京には苦手意識なく臨めるはずだが、当然ながら2連覇中の王者としてのプライドがあるA東京も、秋田に負け越している現状に黙ってはいない。特に、1試合休んでコンディション万全のカークには、秋田も警戒を要する。パワフルかつ多彩な得点パターンを持つカークをどのように止めるかが、秋田の勝利へのカギだ。

文=吉川哲彦

■ロースター
・A東京(ヘッドコーチ:ルカ・パヴィチェヴィッチ)
小島元基※インジュアリーリスト
安藤誓哉
ケビン・ジョーンズ
正中岳城
ザック・バランスキー
須田侑太郎
ミラン・マチュワン
菊地祥平
竹内譲次
平岩玄
笹倉怜寿※特別指定
田中大貴
津山尚大
山本柊輔
アレックス・カーク
小酒部泰暉※特別指定

・秋田(ヘッドコーチ:前田顕蔵)
細谷将司
野本建吾
白濱僚祐
今川友哲
伊藤駿
中山拓哉
長谷川暢
保岡龍斗
ウィリアムスニカ
ハビエル・カーター
ジャスティン・キーナン
カディーム・コールビー
古川孝敏

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