10月2日に開幕を迎えるBリーグの2020-21シーズン。今季は東西2地区制の導入や外国籍選手に関するレギュレーション変更に加え、さまざまな新型コロナウイルス感染対策を講じた上での試合開催となり、各クラブの選手やヘッドコーチの多くが「これまでにないシーズンになる」と口をそろえている。
そんなシーズンを戦い抜くにあたって、チームをまとめるキャプテンの役割はこれまで以上に重要なものとなるだろう。本稿では2020-21シーズンのB1東地区所属クラブでキャプテンを務める選手たちを、プロフィールとともに紹介する。各クラブのキャプテンを確認し、開幕の際にはコート内外における彼らの働きに注目してほしい。
※写真は昨シーズンのもの
■レバンガ北海道:橋本竜馬
在籍2年目ながら今季からキャプテンを任せられた橋本竜馬。福岡大学附属大濠高校から青山学院大学へ進学すると、4年時にはキャプテンを経験し、リーグ戦やインカレなどのタイトルを総なめした。卒業後は、アイシン・シーホース(現 シーホース三河)へ入団した。三河でもキャプテンとしてチームをけん引し、日本代表においてもキャプテンを経験した。その後、琉球ゴールデンキングスを経て、昨季開幕前に北海道へ加入。30試合に出場し、ハードなディフェンスでチームを盛り上げた。
■秋田ノーザンハピネッツ:中山拓哉
中山拓哉は2017年に秋田へ特別指定選手として加入。ポイントガードながらも182センチ85キロの体格を誇り、2018年には日本人選手としてはBリーグ史上2人目となる“トリプルダブル”を成し遂げたを記録を持つ。ディフェンス面にも定評があり、2018-19シーズンにはスティール王に輝いた。昨季は17試合の先発出場を含む計32試合に出場し、1試合平均6.7得点、3.6アシストをマーク。今季からキャプテンに就任し、コート内外での活躍が期待される。
■宇都宮ブレックス:田臥勇太
宇都宮のキャプテンは田臥勇太が続投。出身校である能代工業高校時代にもキャプテンを務め、チームを高校9冠に導いた。その後はブリガムヤング大ハワイ校に留学し、トヨタ自動車アルバルク(現アルバルク東京)を経て、NBAへ挑戦。2004年にフェニックス・サンズとの契約を勝ち取ると、4試合に出場した。帰国後、リンク栃木ブレックス(現 宇都宮)と契約し、2013年からはキャプテンとしてチームを引っ張る。昨季はケガに悩まされ、13試合の出場にとどまった。しかし、9月8日にインジュアリーリストから抹消したことが発表され、今季は再びコート上で輝きを放つことが期待される。
■千葉ジェッツ:富樫勇樹
千葉のキャプテンには富樫勇樹が新たに就任。現在27歳の富樫は日本代表にも名を連ねるポイントガードだ。本丸中学校卒業後は、アメリカのモントクリスチャン高校に進学。帰国後は、当時bjリーグに所属していた秋田ノーザンハピネッツでプロキャリアをスタートさせた。2014年に再度海外挑戦を果たし、帰国した2015年からは千葉ジェッツでプレーしている。昨シーズンは全40試合に出場し、1試合平均14.4得点、6.5アシストをマーク。4年連続でBリーグベスト5に選ばれるとともに、アシスト王にも輝いた。
■アルバルク東京:安藤誓哉
長年チームを引っ張ってきた正中岳城が現役を引退し、その後を受け継ぐ形でアルバルク東京の新キャプテンに就任した安藤誓哉。安藤は2017年からA東京に在籍する28歳のポイントガード。スタメンポイントガードとしてチームをけん引し、2017ー18シーズンと2018ー19シーズンのBリーグ2連覇に貢献した。また、昨夏に行われた「FIBAワールドカップ 2019」にも日本代表として出場している。昨季は全41試合に出場し、1試合平均11.5得点、4.4アシストをマーク。過去4シーズンに比べ、多くのスタッツを向上させた。
■サンロッカーズ渋谷:ベンドラメ礼生
サンロッカーズ渋谷のキャプテンはベンドラメ礼生が継続。延岡学園から東海大学へ進学し、4年時にはキャプテンを務め、チームを関東大学リーグ戦3連覇へ導いた。2016年に日立サンロッカーズ東京(現サンロッカーズ渋谷)へ入団。2016-17シーズンにはBリーグ初代新人王を受賞した。キャプテンとして臨んだ昨季は全41試合に先発出場し、27勝14敗と好成績を残したチームをけん引。個人としても1試合平均10.4得点に加え、平均1.8スティールを記録し、スティール王に輝いた。また、天皇杯優勝も果たし、自身は大会MVPに選ばれている。
■川崎ブレイブサンダース:篠山竜青
現在32歳の篠山竜青は、クラブだけでなく日本代表でもキャプテンを任せられる存在。北陸高校から日本大学へ進学し、大学4年時はキャプテンとしてチームをけん引した。2011年に川崎ブレイブサンダースの前身である東芝ブレイブサンダースに入団。2014年にキャプテンへ就任し、NBL最後のシーズンとなった2016年にはチームを日本一へ導いた。昨シーズンは開幕戦でハーフラインシュートを決めるなど19得点の活躍を見せ、勝利に貢献。その後はケガに苦しめられたものの、復帰戦となった3月15日の試合では10得点、5アシストを記録した。
■横浜ビー・コルセアーズ:生原秀将
現在26歳の生原秀将は、180センチ80キロのポイントガード。徳島市立高校ではキャプテンとしてチームをウインターカップ出場へ導くと、進学した筑波大学でもキャプテンを担い、インカレ制覇に貢献。大学4年時に栃木ブレックス(現宇都宮)へ特別指定選手として入団した。2018年にシーホース三河に活躍の場を移し、2019年から横浜でプレーしている。咋季は全40試合に出場し、1試合平均6.4得点、3.3アシストの成績を残した。今季開幕前に膝蓋骨骨折での離脱が発表されており、早期復帰が望まれている。
■新潟アルビレックスBB:池田雄一
現在37歳の池田雄一は地元新潟県出身プレーヤー。新潟商業高校時代にはキャプテンを務めた。東海大学を卒業後の2006年から新潟一筋でプレーし、キャプテンを努めたシーズンも多数。在籍13年目となった昨季は35試合に出場し、1試合平均2.8得点をマークした。今季は前キャプテンである鵜澤潤の現役引退もあり、再度キャプテンに就任。昨季は13勝28敗で中地区4位に沈んだ新潟。再びチャンピオンシップ出場に向け、37歳のベテランがチームの統率する姿に期待したい。
■富山グラウジーズ:阿部友和&宇都直輝
富山は今季も阿部友和、宇都直輝のダブルキャプテン。現在35歳の阿部は2018年から富山に在籍する。昨季は30試合に出場し、1試合平均4.1得点、2.1アシストを記録した。今季もキャプテンの片翼を担う宇都は、191センチ80キロの大型ポイントガード。恵まれた体格とスピードを活かし、得点やリバウンド、アシストを量産。これまで2度“トリプルダブル”を達成している。在籍4年目の昨季は33試合に出場し、1試合平均11.3得点、5.8アシストの成績を残した。