アルバルク東京の優勝で幕を閉じた2年目のB1リーグ。シーズンのフィナーレを飾った「B.LEAGUE AWARD SHOW 2017-18」では、受賞者たちが普段見慣れないお洒落なスーツ姿で華麗に登場した。「平均体型とはサイズも厚みも違うこの大男たちをどうドレスアップさせたのか?」。そんな素朴な疑問を知るために、2年連続で担当を手がけたライフスタイル誌『GQ JAPAN』のファッション・ディレクター森口德昭氏に取材を敢行。バスケ経験者でもあるというファッションのプロに、スタイリングポイントをうかがった。
インタビュー=小沼克年
写真=『GQ JAPAN』、Bリーグ、山口剛生
ベストFT成功率・ベスト5:金丸晃輔(シーホース三河)/成功率93.2%
「金丸選手のスーツはシンプルでビジネスにも使える。なので、白シャツだとサラリーマンに見えたりも。そこで、これもまずボウタイやチーフ、缶バッチを足しました。とはいえ、シンプルなスーツこそ顔や個性がより引き立つので、彼の存在感を上手に醸しだせるように小物に色を足さないようにしました」
■着用アイテム
スーツ:EMPORIO ARMANI(エンポリオ アルマーニ)
シャツ:APPLETREES(アップルトゥリーズ)
チーフ:Drake’s(ドレイクス)
※他、スタイリスト私物
レギュラーシーズンMVP・ベスト5:比江島慎(シーホース三河)
「比江島選手もどちらかというとお洒落が似合う方だと思うんですね。なので『DIESEL(ディーゼル)』の中でも一番いいファッションラインの『DIESEL BLACK GOLD(ディーゼル ブラック ゴールド)』を合わせています。ポイントとしてはパンツに付いているドローコードですね。わりとリラックスした感じで非常に汎用性が高いパンツなので、彼の雰囲気に合うかなと。その分、シャツに光沢のあるものを使うことによってドレスアップのバランスを調整しました」
■着用アイテム
ジャケット、シャツ、パンツ:DIESEL BLACK GOLD(ディーゼル ブラック ゴールド)
ベスト5:富樫勇樹(千葉ジェッツ)
「他のBリーガーに比べ、小柄な選手だったので比較的“何でも”似合いました。また、富樫選手は普段から髪を固めていてピシっとしているので、『EMPORIO ARMANI(エンポリオ・アルマーニ)』を着せてイタリアのセクシーさを絡めしました」
スーツ:EMPORIO ARMANI(エンポリオ アルマーニ)※参考商品
シャツ:T-MICHAEL(ティーマイケル)
タイ:FAIRFAX(フェアファックス)
※他、スタイリスト私物
ベスト5:田中大貴(アルバルク東京)
「『Cartier(カルティエ)』の腕時計は田中選手の私物なんですよ。そういうのをちゃんと身に付けてるってことは元々お洒落なんだなと思ったので、彼のお洒落さを利用してシャツをわざと出してみました。程よいラフっぽさで着崩してもみっともなくならなかったですね。着こなしで一番遊んだのは彼です」
■着用アイテム
ジャケット、パンツ:STUDIO NICHOLSON(スタジオ ニコルソン)
シャツ:APPLETREES(アップルトゥリーズ)
タイ(カマーバンドとセット):BOSS Black(ボス ブラック)
リバウンド王・ベスト5:ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)/1試合平均10.9リバウンド
「ニックは大きすぎて……。一般的な人のサイズだと46(M)、48(L)とかなんですけど、多分56(XXXXL)くらい(笑)。ネクタイの幅ってどんな体型の人が締めても変わらないじゃないですか。肩幅がある人に普通のネクタイを締めるとすごいバランスが変になるので、ちょっとシャープなボウタイを選びました。缶バッチの色を黄緑にしたのは現場にいたときの直感ですね。何となくニックは緑かなと思いました」
■着用アイテム
タイ:dunhill(ダンヒル)
チーフ:Drake’s(ドレイクス)
※他、スタイリスト私物
※所属は昨シーズン時点