2019.10.11

【インタビュー】ダバンテ・ガードナー「平均10得点でも、チームが勝てばそれが一番うれしい」

ガードナーは、なぜ三河への移籍を決意したのか[写真]=B.LEAGUE
日本サッカー協会を経て、フリーランスのスポーツライター・カメラマンに。東海地方を拠点に、サッカー、バスケットボールなど様々なスポーツの取材を行う。

2シーズン連続でB1リーグ得点王に輝いたダバンテ・ガードナー。今オフ、3季在籍した新潟アルビレックスBBから大型補強に動いたシーホース三河に移籍したことは、多くのバスケットボールファンを驚かせた。三河での公式戦デビューとなった「B.LEAGUE EARLY CUP 2019 TOKAI」ではいきなり2試合計83点と大暴れ。新天地でも重戦車ぶりを発揮するリーグ最強スコアラーに、ホーム開幕戦を前に想いを聞いた。

インタビュー・文=山田智子

楽しくプレーできれば、素晴らしいシーズンになる

――ガードナー選手の三河加入は、今オフ最もバスケファンを驚かせた移籍だと思います。引く手あまただったガードナー選手が、新天地に三河を選んだ理由を聞かせてください。
ガードナー もちろん新潟を最優先に考えていたのですが、他のチームからの評価も聞いてみたいと思い、自由交渉選手リスト入りを希望しました。リストに載ってから、複数のチームから声をかけていただいて、環境や所属している選手などをいろいろと考える中で、三河に入りたいという気持ちが強くなりました。三河とは4年間対戦をしてきましたが、帰化選手の桜木ジェイアール選手、日本トップレベルのシューターの金丸晃輔選手など素晴らしい選手がそろっています。そこに魅力を感じました。

――三河にどんなことをもたらせるとイメージしていますか?
ガードナー まずは自分の得点力を活かすことが大事だと思っています。特にチームのオフェンスの流れが悪い時は、自分にボールを渡してくれれば得点できる自信があります。加えて、フィジカルなプレーも見せたいですね。また良いリーダーシップを取れるように意識してプレーしたいと考えています。

――今季の三河は得点能力の高い選手がそろっています。3連連続得点王を狙う上で、ご自身の得点が減る可能性もあると思うのですが、その点についてはどう考えていますか?
ガードナー 皆さんは私がすごく得点を意識していると思っているかもしれませんが、そこまで気にしていません。結果的にたまたま得点王になれましたが、特にこの2年間は全く得点について意識していませんでした。自分自身は平均得点10点ぐらいしか取らなかったとしても、チームが勝てばそれが一番うれしいことです。チームがすべてですし、勝つためには何でもするつもりです。もしチームメートに点を取ってほしいと言われれば得点を取りにいきますし、もっとディフェンスやリバウンド、アシストをしてほしいと言われたら、それを意識してプレーしたいと思います。

抜群の得点力を誇るガードナーだが、あくまでチームプレーを最優先する[写真]=B.LEAGUE

――「B.LEAGUE EARLY CUP 2019 TOKAI」では、準決勝で46得点、決勝で37得点と鮮烈なデビューを飾りました。一方で練習試合では、先ほどおっしゃったとおり、得点は10点前後でしたが、ガードナー選手を起点に多彩な攻撃が生まれている試合がありました。(開幕節、琉球ゴールデンキングス戦の第2戦では11アシストを記録)
ガードナー そうですね。それが理想ですね。全員がオフェンスに参加して、全員が貢献する。自分がいいアシストを出すことができれば、それが一番の理想です。これまでは、チームがなかなか点を取れない時に自分がローポストでボールをもらって何とか得点をもぎ取っていたんですが、このチームはスコアラーがたくさんいますので、自分が点を取りにいくよりもパスを出して他の選手を生かしたいと考えています。今、彼らと一緒にプレーするのがすごく楽しいんです。楽しくプレーを続けられれば、素晴らしいシーズンになると思います。

――今シーズンの目標を聞かせてください。
ガードナー 目標は優勝することです。ただし優勝するためには、ディフェンスをしっかりとして、ハーフコートオフェンスにこだわらず、もう少しアップテンポなプレーをすることが必要です。それを遂行できれば、優勝する可能性は高いと考えています。アーリーカップは初めての公式戦ということもあり、まだ噛み合っていない部分もありましたが、優勝できたことでチームに弾みがつきました。課題も明確になりましたので、その課題を修正できるように練習していけば、いい流れでレギュラーシーズンに入れると思います。

――チームの雰囲気もアーリーカップの優勝でさらに良くなりましたね。
ガードナー はい。チームの雰囲気はとても良くて、この雰囲気が大好きです。長いシーズンになりますので、やはり楽しんでバスケをすることが重要になってきます。自分も冗談を言ったり、盛り上げていきたいです。

今シーズンはどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ[写真]=B.LEAGUE

――最後に、ファン・ブースターの方へメッセージをお願いします。
ガードナー 昨シーズンも対戦相手として素晴らしいブースターだと感じていましたが、アーリーカップでもアリーナの雰囲気が素晴らしかったです。とても楽しくて、素晴らしいシーズンになると思いますので、ぜひ試合会場にきてチームをサポートしてください。応援よろしくお願いします。

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