12月23日から29日の期間、東京体育館において、「ウインターカップ2017 平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会」が開催される。全国高等学校総合体育大会（インターハイ）、国民体育大会（国体）とともに高校バスケットボール界の三大タイトルであり、ウインターカップは高校最後の王座を争う大会でもある。そして、昨年9月からBリーグが始まったと言えども、高校最後の栄冠を争うこの大会が、国内で最も人気があるバスケットボールコンテンツと言っても過言ではない。バスケットボールキング編集部では今大会で注目すべき5チームをピックアップした。
■（5）洛南高校（京都府）
ここ2年間勝ち星を挙げられていなかった東山高校を88－69とハイスコアゲームで破り、京都府予選を突破。比江島慎（シーホース三河）、谷口大智（秋田ノーザンハピネッツ）らを中心にウインターカップ3連覇を成し遂げた“冬の雄”が、満を持して東京体育館にやってくる。
洛南のバスケットスタイルは「パス＆ラン」（パスとカッティングでズレを作りだすオフェンス）を主軸とするオーソドックスなハーフコートバスケット。しかし、今年は少し違う。東山戦ではアップテンポなバスケットを展開することで、序盤から試合の主導権を握ったのだ。司令塔の大橋大空（3年）が強気なゲームメイクでチームをけん引し、小西聖也、津田誠人（ともに3年）、飯尾文哉（2年）、星川堅信（1年）ら得点力の高いオールラウンダーたちがトランジションの利いたランニングプレーから次々に得点を重ねていく。大橋、小西、津田、飯尾は京都府選抜として国体（国民体育大会）に参加し、優勝の原動力としても活躍。それほどサイズはないが、府予選や国体などで留学生を擁するチームとの試合にも慣れており、3回戦での対戦が予想される明成高校（高校総体2／宮城県）戦を制することができれば、上位進出も大いに期待できる。
気になるのは選手層か。府予選は故障でエントリーを外れた笹山陸（2年）を除き、長時間起用されたのは田中智也（3年）のみ。決勝までの6試合を戦い抜くためには、控え選手たちの活躍も必要不可欠。予選後の2カ月間に彼らがどれだけ成長しているかにも注目したい。
文＝青木美帆