八雲学園の奥山理々嘉、3位決定戦に向け「長所を出せれば勝てると思う」

 2年連続4度目のウインターカップ出場となった八雲学園高校(東京都)は、2月の関東新人大会、6月の関東大会の決勝で東京成徳大学高校(開催地)に敗れていたが、ウインターカップ予選で勝利を飾り、見事東京都代表として今大会に乗り込んできた。

 チームの中心は、2年生の奥山理々嘉。180センチながら、どこからでもリングを射抜くことのできるシュート力を誇り、ポストではキレのあるターンシュートなどで得点でき、フリースローも高確率で決めることのできるスコアラーだ。

積極果敢に攻め込む奥山[写真]=加藤夏子

 今大会の八雲学園は、2回戦の県立郡山商業高校(福島県)戦を96-73、3回戦の県立徳山商工高校(山口県)戦では123-74、そして準々決勝の県立広島皆実高校(広島県)を100-79でそれぞれ下し、初のメインコートの舞台へと立った。

 27日に行われた安城学園高校(愛知県)との準決勝では、第1クォーターで12-22と、安城学園にリードされる展開に。八雲学園の髙木裕子コーチは「このチームはシュートのチームなのに、シュートが入りませんでした。奥山も肩に力が入りすぎていましたし、その奥山にボールがいかなかったというのも、出だしが悪かった要因です」と言い、奥山も「出だしで差が開いてしまうと、外から打って早く決めなきゃと、単発になってしまいました。リバウンドシュートもなく、良くなかったと思います」と語っていた。

 第2クォーターに入り、1年ながら先発入りしている𠮷田眞子の3ポイントシュートが決まりだし、試合は徐々に動いていった。第4クォーターに入って何とか追いつき、残り6分53秒に小村日夏理の3ポイントシュートが決まり、70-68と逆転にも成功した。しかし、そこから安城学園に10連続得点を奪われ、最後は85-90で敗れた。

𠮷田は安城学園戦で、5本の3ポイントシュートを決めた。ここまでの4試合では最多成功本数となった[写真]=加藤夏子

 「一度逆転しましたが、ファウルがこんでいたこともあり、ディフェンスでやられてしまいました。この試合はリバウンドもなかなか取ることができず、課題となりました。明日の決勝に出るつもりでしたので、負けたことは悔しいです」と奥山。この試合では、リバウンドやディフェンスといった面で八雲学園は相手より劣っていたと感じたのだろう。

 だが、八雲学園のウインターカップはまだ終わりではない。明日は桜花学園高校(高校総体2/愛知県)との3位決定戦が待っている。 

 「明日に向けて、自分たちの長所を出すことができれば勝てると思うので、もう1回考え直したいと思います」という奥山の言葉には、この敗北を発奮材料にして、さらに向上しようという気持ちを感じさせた。

 3回戦の徳山商工戦で大会新記録となる62得点を挙げて話題を集めた奥山率いる八雲学園が、今大会最後の試合でどんなプレーを見せるのか。明日の桜花学園戦も引き続き注目したい。

下級生が主体の八雲学園。明日、どのような戦いを見せるかに注目だ[写真]=加藤夏子

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