8月29日、日本バスケットボール協会(JBA)が都内で「第18回アジア競技大会(夏季大会)」 におけるバスケットボール男子日本代表チームの不祥事に関する緊急記者会見を実施。大会期間中に日本代表選手団の公式ウェアを着用して不祥事を起こした永吉佑也(京都ハンナリーズ)、橋本拓哉(大阪エヴェッサ)、佐藤卓磨(滋賀レイクスターズ)、今村佳太(新潟アルビレックスBB)の4選手に対して1年間の公式戦出場権はく奪の処分を下した。
会見にはJBAの三屋裕子会長、副会長及びBリーグチェアマンの大河正明氏のほか、裁定委員会の伊藤鉄雄氏、合田雄治郎氏、渡邊健太郎氏の弁護士3名が出席。三屋会長は改めて今回の件について謝罪をするとともに、処分内容について「日本代表選手として必要な誇りや責任感が著しく欠如していたと言わざるを得ない。このような対象者4名の行為はJBA、JPBL(ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ)各所属チーム並びに選手、及び関係者等の名誉及び信用をき損するものであり、さらに日本のスポーツ会全体の名誉及び信用をも損なうものと言っても過言ではなく、世の中の納得を得られるような厳しい処分が必要であると考えたからです」と理由を述べた。
続けて、管理監督者についての処分も発表され、ヘッドコーチとアシスタントコーチに厳重注意、三屋会長は10パーセントの減俸を3カ月、JBA専務理事事務総長の田中道博氏、大河氏、JBA技術委員長を務める東野智弥氏は10パーセントの減俸2カ月となった。
大河氏は今後の体制と取り組みに関して「詳細についてはこれから練っていく」と話した上で、「まず日本バスケットボール協会が中心としてやらなきゃいけないことは、やはり指導者に対するアプローチ、教育ではないかと思います」と提言。短期的には日本代表選手や指導者、スタッフ向けの行動規範の研修、育成プログラムの参加者への研修を行っていくという。Bリーグでは「チェアマンの全国行脚による追加研修を早々に実施したい」と明かしたが、リーグとしての処分については「代表の活動に招集された間でのことです。選手はこれで処分をされたということで、プラスで処分をするということは考えておりません」とコメントした。
対象選手4名はこれで、代表活動だけでなく今季のBリーグや天皇杯、9月に行われるアーリーカップも出場不可能となった。今後は各所属クラブがどのような処分、判断を下すかが注目となるが「前回(20日)の記者会見でもお話させていただいてるように、やはり私は『敗者復活』っていうのはどこかで考えたいと思っています。そこはクラブの方とコミュニケーションを取りながら、試合に出られない間、選手が何をするのかということも注目しながらカムバックを待ち続けたい」(三屋会長)、「選手もどういう処分になるかは今聞いたばかりだと思います。具体的に何をやるのか、これは選手自らが反省をし、所属先であるチームとしっかりと向き合いながら決めていくこと。こちらもフォローしていきます」(大河氏)と、2人はこれからも選手たちの復帰へ向け、今回の事態と真摯に向き合っていく。