11月18日から26日にかけて、味の素ナショナルトレーニングセンターで強化合宿を行っている男子日本代表。合宿4日目の午前練習が終わった後に、合宿に参加している篠山竜青がオンラインでメディア対応を行った。
昨年のワールドカップ以来の代表活動となる篠山は「とても久しぶりな感じ」と感想を述べ、「ワールドカップを経て、世界と戦うために必要なシステムがブラッシュアップされ、今回の新しいシステムに取り組んでいる」とほかのメンバーと同様に新しい課題に臨む合宿になっているそうだ。
では実際に新たなシステムとはどのようなものなのか? 現在、代表チームが取り組んでいるのはオフェンスとディフェンスのシステムだという。すべてを話してくれているわけではないだろうが、その一端を篠山は説明してくれた。
「ディフェンスについては、オフェンスからディフェンスに切り替える際のポジションや役割について。誰がシュートを打ったら、誰がオフェンスリバウンドに行くのか、誰が戻ってどこで相手をピックアップするのかを練習しています」と解説。
またオフェンスに関しては、速攻とセットオフェンスの間となるアーリーオフェンスについての変化だという。「ワールドカップ予選から行っていたアーリーオフェンスが本番ではなかなかボールラインを下げられず機能しなかったという反省があります。今練習しているのは高い位置からプレーを始めて、スペースを広げてアタックするというもの。これなら走力のある八村塁や渡邊雄太、馬場雄大は快適にプレーできるでしょう」
しかし、アジアカップ予選ではこの3人が出場できない可能性が合いわけではない。「このシステムはコートに立っている選手によって変わってきます。ポイントガードとしてシステムを使いこなしながら、一人ひとりの個性を生かせるように引き出しを増やす意識でやっています」と意欲的だ。
世界との差をまざまざと感じさせられたワールドカップ以降、「Bリーグでのプレーの強度は上がっているし、Bリーグが始まったころと試合を見比べれば一目瞭然だと思います」と語る篠山。オリンピックの代表に向けて司令塔候補のライバルは多いが、「僕が今から富樫選手のようにシュートを打つことがいい判断だとは思えない。ポイントガードでもいろいろなスタイルがあるので、自分の特徴を生かすことがアピールにつながる」と自信を見せた。
「新しいシステムを使いこなすためには頭を使わなければいけない。考えることは多いのですが、とても刺激的です。いい合宿になっていると思います」と、篠山は大きな手ごたえを感じているようだ。