今シーズンにおける“AKATSUKIFIVE”女子日本代表チームの初陣。チャイニーズ・タイペイとの「女子日本代表国際強化試合2018 三井不動産カップ」にて、オコエ桃仁花(デンソーアイリス)がフル代表デビューを果たした。
「コートに立った瞬間、緊張して頭が真っ白になった」
その瞬間が訪れたのは第1クォーター残り4分24秒、最初のリバウンドチャンスでは目の前にボールが落ちてきたにも関わらず、その様子を見てしまい相手にボールを奪われてしまった。それでも、同1分3秒に同じく代表初出場の本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)の得点をアシストすると、同27秒にはファーストシュートを3ポイントで沈め、アリーナ立川立飛にこの日最初の歓声をあげさせた。続く第2クォーター序盤にも長距離砲をマークしたが、試合をとおしての得点はこの時点で挙げた計6得点。「今シーズンから3ポイントに力を入れてるのでそこを出せたのはいいんですけど、中のプレーでもっと余裕を持ってプレーしていきたい」。
それでも、オコエはチーム2位となる約20分間のプレータイムを獲得するとともに、181センチの長身と身体能力を活かして3つのオフェンスリバウンドを含む7リバウンドをマークし、まずまずの結果でデビュー戦を終えた。
「自分の良いところも悪いところも出せたので今後につながる試合でした 」。試合後、多くの報道陣に囲まれながらも冷静にこの日の出来について振り返った19歳は、現実味を帯びてきたフル代表定着と2020年東京オリンピック出場に対する思いにも変化が表れていた。
「去年の(ウィングアリーナ)刈谷での親善試合は客席から観ていたので、自分がこうやってコートに立てた事はすごく嬉しい。今回、正直ここまで代表に選ばれるとは思ってなかったんですけど、周りの方々のおかげでもあるし自分でつかんだチャンスでもあるので、ちゃんとつかみ取って2020年につなげていきたいです。今までは“言わされてた感”があったけど、今はしっかりと自分の目標として持てています 」
トム・ホーバスヘッドコーチも「面白い。若くてポテンシャルが高い」と太鼓判を押し、日本代表に新たな風を吹かそうとしている新星に、ますます目が離せない。