4月25日、女子日本代表チームは味の素ナショナルトレーニングセンターにて2019年度活動開始記者会見を実施し、併せて今年度の代表候補メンバー26名も発表。髙田真希(デンソー アイリス)、町田瑠唯(富士通 レッドウェーブ)、宮澤夕貴(JX-ENEOSサンフラワーズ)らの常連組が名を連ねたほか、JX-ENEOSに入団した奥山理々嘉、初選出となった三菱電機 コアラーズの川井麻衣などもメンバーに選ばれた。
この日はメディア向けに第2次強化合宿を公開。Wリーグがオフシーズンのため、第1次強化合宿ではトレーニングに大半の時間を費やしたという同代表。しかし、25日の2次合宿は終始ボールを使った練習が行われ、シュートやリバウンド、実戦を意識した3対3や4対4など、選手たちは15時から約2時間、精力的にメニューをこなした。
今年の女子代表は5月31日、6月2日にベルギーと対戦する「女子代表国際強化試合2019 三井不動産カップ」をはじめ、8月20日から25日の期間にさいたまスーパーアリーナで行われる「女子日本代表国際大会2019 三井不動産カップ(仮称)」などの国際大会が組まれている。トム・ホーバスヘッドコーチは、チームをまとめあげるキャプテンに髙田を指名した。代表でキャプテンを務めて3シーズン目を迎える29歳の髙田は「ヘッドコーチが求めていることを、自分がいち早く気づいてチームに声をかける。逆に選手が思っていることをヘッドコーチに伝えるという役割をしっかりと果たしたい」と意気込む。今後のレベルアップに向け、チーム最年長のベテランは「練習でも試合でも、今何が必要なのかを判断することが大事になってくる。自分も含めて日の丸を背負っている責任や自覚を候補選手みんなに持ってもらいたい」と話した。
また、チームメートについては「今の若い選手はすごく能力があります。身体能力もですし、『これをやって』と言われたらすぐできてしまうので、たくさん刺激をもらっています。なので、自分も負けないようにという気持ちが強いです」と称えた髙田。これに対し、現在19歳で約1年ぶりにフル代表候補に選出された奥山は、「経験があるので判断が早いです」と今回の合宿で先輩との差を感じているようだ。
「高校生だった去年は余裕がなくて、たくさんのことを感じることが精一杯でした。今は(Wリーグ所属という)同じ場所にいるので、自分自身もしっかりしなきゃいけないという気持ちがある反面、新人らしいというか、“まだまだ”だと感じています。もっと戦う気持ちを持って遠慮しないでやっていきたいです」
「たくさんの方に日本のバスケットを注目してもらえるチャンス」(髙田)である2020年東京オリンピックでは、金メダル獲得に照準を合わせる女子日本代表。悲願達成へ向けての重要な1年が今、静かにスタートした。