現地時間6日(日本時間7日)よりベルギーにて開催される「東京オリンピック予選」(以下OQT)。日本はすでに東京オリンピックの出場権を得ているが、FIBAのレギュレーションにより参加し、ベルギー、カナダ、スウェーデン(グループA)と対戦する。
出場が決まっているとはいえ、『東京オリンピックで金メダル』を目標とする日本にとっては、本番前の数少ない欧米チームとの公式戦。そのため、「2019年はすごくレベルアップになった年だったので今回も続きたい。カナダは(世界ランキング)4位。ベルギーもセンターはWNBAのMVPを取った選手がいて、すごいチャレンジ。このチャレンジは好きだし、負けたくないです」(トム・ホーバスヘッドコーチ)と、オリンピックの前哨戦ともいえる今大会に全力で挑む構えだ。
今大会のメンバーには昨年9月のアジアカップ4連覇に貢献した本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)や渡嘉敷来夢(JX-ENEOSサンフラワーズ)を始め、11月のアジアのOQTで活躍した吉田亜沙美(JX-ENEOS)、宮下希保(アイシン・エィ・ダブリュ)といった選手たちが名を連ねた。だが、今回は日本の主軸である宮澤夕貴(JX-ENEOS)が不参加に。「オリンピックなら別ですが、メディカルスタッフとも話をして今回は休むようにしました。ただ、大きなケガではなく、(2月22日より再開する)Wリーグにも出ると思います」とホーバスHC。日本が誇るシューターは足のケガにより大事をとった形となった。
しかし、チームはベルギー入り後に髙田真希(デンソーアイリス)が腰を負傷。「髙田はぎっくり腰です。今回は出られるかは分からない。選手のケガなどもあり、今は決してでベストの状態ではないです」とホーバスHC。それでも、「他の選手がステップアップできれば」と指揮官は前を向いた。
渡嘉敷も「今いるメンバーでしっかりと戦うことが大事。一人一人が役割が明確になっているので、それをどれだけ出せるかだと思います」と力強く語り、髙田と同じポジションの大﨑も「心細さはありますが、チームとしても個人としても『チャレンジ』なので、今自分のやるべきこと、仕事をするだけだなと思っています」とコメントした。
日本は初戦でスウェーデンと対戦。ベルギーやカナダと比べるとこれまで世界大会の出場は少なく、未知数のチームともいえるが、激戦のヨーロッパを勝ち抜いてのOQT出場。WNBAで活躍するビックマンもおり、気の抜けない相手となる。それでも、そのセンターとマッチアップが予想される渡嘉敷来夢は、「相手が得意な3ポイントシュートを打たれないように。全員で勝ちます。初戦ということなのでしっかり勝って、良いリズムでつながられたらと思います」と意気込みを語った。
注目の初戦は、現地時間6日の18時5分、日本時間7日の2時5分(6日深夜)ティップオフとなる。
文・写真=田島早苗