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さいたまスーパーアリーナで繰り広げられてきた「第95回天皇杯・第86回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」ファイナルラウンドは1月12日に最終日を迎え、女子決勝戦JX-ENEOSサンフラワーズvsデンソーアイリスが行われた。
第1クォーター、髙田真希の3ポイントシュートでリードを奪ったデンソーだったが、その後、梅沢カディシャ樹奈のゴール下で逆転したJX-ENEOSは続けざまに宮澤夕貴がジャンプシュートを決めてリードを広げた。第2クォーターに入り、JX-ENEOSはさらにディフェンスの強度を高めた。それに呼応して宮澤、岡本彩也花の3ポイントシュート、渡嘉敷来夢のゴール下で得点を重ねてリードをさらに広げていった。
後半に入ってもJX-ENEOSは自身のペースを崩さず試合を進めていく。デンソーはガードを3名入れるなど追撃態勢を作ろうとするがかなわず。最終スコアは83-53でJX-ENEOSが勝利。大会7連覇を達成するとともに通算24回目の優勝を果たした。
JX-ENEOSには共同石油時代から「正月は皇后杯が終わってから」という伝統があり、それまでは新年のあいさつはNGとなっている。試合後の記者会見で渡嘉敷は「この大会が終わって、声を大にして『明けましておめでとうございます』と言えます。ここから2020年が始まるんだなという気持ちでいます」と笑顔で語った。
「無事に優勝できてよかったという気持ちでいっぱいです。相手チームのスコアラーである高田さんとマッチアップをする時間が長かったのですが、それに気合を入れすぎて。オフェンスの方は力入ったシュートだったり、あまり良いところはなかったのですが、しっかりと相手の中心選手を守れて良かったなと思います」
意外とも思えるかもしれないが、渡嘉敷は大会MVPを初めて受賞した。「(MVPは)ないと思っていたのでびっくりです。もちろんチームメイトのおかげで取れた賞、これに満足することなく頑張ろうと思います」と喜びを隠さなかった。
さらに「自分まだまだ伸びしろがあると思うんです。中と外とのバランスを考えながらプレーできるように、もっともっとレベルアップして。そして日本代表の一員になれるように頑張ります」と、渡嘉敷は五輪イヤーとなる2020年の最初の大会を制して、さらなる成長に挑んでいく。
文=入江美紀雄