フロントと親しい関係にあることからマジックからオファーを受ける可能性あり
2013年に現役引退後、ジェリー・スタックハウス(元デトロイト・ポストンズほか)はトロント・ラプターズのアシスタントコーチを経て、ラプターズ傘下のGリーグチーム、ラプターズ905でヘッドコーチを務めている。
昨季は同チームをDリーグ(現Gリーグ)のチャンピオンへと導き、自らは最優秀コーチ賞を獲得した。しかし、スタックハウスの目標は明確だ。以前、現地メディア『The Ringer』に対して、「この仕事が将来、NBAのヘッドコーチへと推進してくれると願っている」という言葉を残しているように、スタックハウスはNBAチームでヘッドコーチを務める機会を伺っていたのである。
そんな中、現地メディア『Sporting News』が来季オーランド・マジックのヘッドコーチ候補として、スタックハウスの名前が挙がっていると報じた。ミッチ・ローレンス記者は、記事の中でこのように語っている。
「オーランドは、ヘッドコーチ(HC)を代えることになるかもしれない。フランク・ボーゲル(現HC)に代わる第一候補は、元NBA選手のジェリー・スタックハウス(元デトロイト・ピストンズほか)と見られている。スタックハウスはトロントのGリーグチームをコーチしており、マジックのバスケットボール運営部門代表、ジェフ・ウェルトマンとは親しい関係にあるからだ」。
マジックは3月1日(現地時間2月28日)終了時点でイースト最下位となる18勝43敗。昨季就任したボーゲルHCは、ここまで芳しくない成績が続いているため、今季終了後に解任される可能性があるという。
フロントに親しい人物がいることから、そのチームのヘッドコーチに就任したケースはこれまでにも何度かあった。直近では、今季途中までミルウォーキー・バックスの指揮官を務めたジェイソン・キッド(元ニュージャージー・ネッツほか)がそのケースに該当する。ブルックリン・ネッツで1シーズン指揮を執るも解任されたのち、親交のあるマーク・ラスリーが共同オーナーを務めるバックスの指揮官へと就任した。
キッドと違って、スタックハウスはGリーグのチームで指揮を執っていた。それでも、ラプターズでアシスタントコーチの経験があることから、マジックのヘッドコーチとしてオファーを受ける可能性は十分ありそうだ。
ちなみにスタックハウスは現役時代、アグレッシブに攻め込むスコアラーとして知られた。18シーズンをプレーした中で2度のオールスター選出を果たし、2000-01シーズンには自己ベストとなる平均29.8得点をマーク。キャリア後半にはダラス・マーベリックスでシックスマンとして活躍し、06年にはNBAファイナル進出に大きく貢献した。
現在、元NBA選手がヘッドコーチを務めるチームは多い。今後のスタックハウスの動向にも注目していきたい。