“ビッグ3”出場時は勝率97.0パーセントを誇るロケッツ
3月4日(現地時間3日)、ヒューストン・ロケッツがボストン・セルティックスを123-120で下し、15連勝を飾った。
オールスターブレイク以降、ゴールデンステート・ウォリアーズも負けなしの5連勝と加速しており、両チームによるウエストトップシード争い、そしてリーグトップの座を懸けた争いが激化している。
そんな中、シカゴ・ブルズで1990年代に6度の優勝を飾った当時の主力、スコッティ・ピペン(元ブルズほか)が現地メディアESPNの番組『THE JUMP』に出演し、自身の見解を述べた。
「ビッグ3がそろった試合では32勝1敗と、とてつもない成績を残している。彼らは現在のベストチームだね」
ピペンが言うロケッツの“ビッグ3”というのは、ジェームズ・ハーデンとクリス・ポール、そしてセンターのクリント・カペラを指す。この3人がそろって出場した試合で、ロケッツは今季32勝1敗、勝率97.0パーセントを誇っている。さらにピペンはこう続けた。
「ハーデンはすばらしいバーサタイル(多才な)プレーヤーで、ストップすることはきわめて難しい。得点だけでなくアシストも得意としているからね。それに今季のロケッツは、ディフェンス面でも優れている」
ハーデンはリーグトップの得点(平均31.2得点)を挙げているだけでなく、リーグ3位となる平均8.9アシストを記録している点も見逃せない。そして、チームとして3ポイントシュートを多用することが浸透しており、その戦術にマッチした選手をそろえている点も、ロケッツ好調の要因と言えるだろう。また、ピペンが言うように、今季のロケッツはディフェンシブ・レーティングでリーグ9位(104.6点)にランクインしている。つまり、大量得点を挙げて勝っているだけではないのだ。
ギアを上げた王者ウォリアーズとの注目のトップ争い
ただし、現時点でピペンはロケッツを優勝の大本命とは見ていないようだ。
「6月になった時、彼ら(ロケッツ)がベストチームになっているかどうかはわからない。なぜなら、今ゴールデンステート・ウォリアーズがコンフォートゾーンにいると思っているからだ。ウォリアーズは彼らのゲームを1つ上のレベルまで引き上げようとしている」
6月というのは、NBAファイナルが行われる時期を指している。ピペンはディフェンディング・チャンピオンのウォリアーズのゲームもチェックしており、オールスターブレイク以降、プレーオフに向けてギアを上げていると語っていた。
今後のレギュラーシーズンで、両チームによる直接対決は組まれていないため、次に戦うとすれば、カンファレンス・ファイナルとなる。
ロケッツとウォリアーズがプレーオフで対戦することとなれば、“事実上のNBAファイナル”となるに違いない。それまでにそれぞれのチームがどこまでチーム力をアップさせることができるのか。
今季のチャンピオンシップ争いにおいて、最大の注目点と言っていいだろう。