キャリア18年目ながらベンチスタートで平均2ケタ得点を記録中
3月6日(現地時間5日)時点で、1990年代にドラフト指名された選手でロースターに入っている選手が3人いる。
98年組のビンス・カーター(1巡目全体5位指名/現サクラメント・キングス)とダーク・ノビツキー(1巡目全体9位指名/ダラス・マーベリックス)、99年組のマヌ・ジノビリ(2巡目全体57位指名/サンアントニオ・スパーズ)は、いずれもレジェンドと称していいキャリアを誇る大ベテランたちだ。
カーターは41歳、ジノビリは40歳で、ノビツキーは39歳ながら、それぞれの所属チームでローテーション入りしている。98年の1巡目全体23位指名のタロン・ルーが、ロールプレーヤーとして現役を終え、現在はクリーブランド・キャバリアーズでヘッドコーチを務めていることを考えると、彼らがどれだけ長く第一線でプレーしてきたかがわかる。
続いて、2000年にドラフト指名された選手を見てみると、1人だけ現役でローテーション入りしていることがわかった。ミネソタ・ティンバーウルブズのジャマール・クロフォードだ。
現地時間3月20日に38歳を迎えるクロフォードは、キャリア18年目を新天地ウルブズでプレー。ここまで欠場はわずか2試合のみで、64試合に出場、平均19.5分10.1得点2.3アシストを記録している。
クロフォードの復調でウルブズは勢いを取り戻せるか?
今季はルーキーシーズン以来初となる平均20分未満のプレータイムのため、クロフォードは昨年12月17日(同16日)に現地メディア『Twin Cities.com』へ「難しいチャレンジだ」と語っていた。
そんなクロフォードに対して、ウルブズの指揮官トム・シボドーは「チームにとってベストなことをすることを常に考えてくれ。(君は)良いプレーをしている。だがそれは君だけではない。それに我々はチームなんだ。全員が良いプレーをしなければならない。我々は常に、このチームにとってベストなことをする」と話したという。
オールスターブレイクの前後で平均得点に大きな差異はないものの、3月はここまでプレーした2試合で平均6.0得点と苦しんでいる。大黒柱ジミー・バトラー離脱もあり、クロフォードのプレータイムは平均26.9分と伸びているものの、肝心のショットに精彩を欠いている。フィールドゴール成功率は30.0パーセント、3ポイントシュートは8投すべてミスしてしまっている。
それでも、ベンチから流れを変えることのできるインスタント・スコアラーの存在は大きく、調子が挙げれば2ケタ得点、さらには20得点以上を奪ってチームを救うことができるはずだ。
また、歴代最多となる3度の最優秀シックスマン賞を獲得してきたクロフォードは、これまで1,246試合に出場し、2,133本(歴代6位)もの3ポイントシュートを決めてきた。あと11本の3ポイントシュートを決めることで、ポール・ピアース(元ボストン・セルティックスほか)が持つ2,143本を超え、歴代5位に浮上することとなる。
クロフォードは華麗なステップワークと見事なボールハンドリングスキルを持ち、コート上のあらゆる場所からクイックリリースでショットを放ち、決め切ることができる。36勝25敗でウエスト4位にいたウルブズは、オールスターブレイク後に2勝3敗と負け越して、ウエスト6位まで順位を落としている。