10試合で平均35.0得点以上はチーム史上初
ポートランド・トレイルブレイザーズのオールスターガード、デイミアン・リラードの勢いが止まらない。
2月10日(現地時間9日)のサクラメント・キングス戦から3月7日(同6日)のニューヨーク・ニックス戦までの10試合において、リラードは平均35.4得点と大爆発している。
現地メディア『EliasSports』によると、ブレイザーズに所属したことのある選手で、10試合以上の期間に平均35.0得点以上をマークした選手は、リラードが初だという。1月下旬、現地メディア『The Oregonian/OregonLive』に対して「ブレイザーズ史上ベストの選手になりたい」と語っていたリラードは、着実にその階段を上がっている。
その10試合のうち、リラードは40得点以上を3度、そのうち1試合はシーズンハイとなる50得点を奪取。2月15日(同14日)のゴールデンステート・ウォリアーズ戦では、44得点の大暴れで昨季王者を粉砕してみせた。
また、ここ2試合におけるリラードのスコアリングも見事なものだった。
3月6日(同5日)のロサンゼルス・レイカーズ戦では、第4クォーターだけで挙げた19得点を含む39得点、翌7日(同6日)のニューヨーク・ニックス戦では8本の3ポイントシュート成功を含む37得点を奪い、いずれも勝利へと導いている。
チームとして成熟したことでMVP候補にも名乗りを上げる
ニックスの指揮官ジェフ・ホーナセックは「彼(リラード)はすばらしいプレーをしている。MVP候補に名を連ねることになるかもしれない」と現地メディア『ESPN』に語った。
リラードも、自身の好調ぶりに手ごたえを感じているようだ。
「新人王(2013年)を勝ち取ってから、俺はこのリーグでMVPになることができると言ってきた。だから(MVP候補について話し合う)ディスカッションに加わることは、光栄なこと。でも俺は『おぉ彼らは俺をMVP候補の中に加えてくれたのか』と考えたりはしない。俺がそのレベルになることができたんだと感じている」。
リラードにとってうれしいことは、自身のパフォーマンスだけではない。この10試合、ブレイザーズは9勝1敗と絶好調、現在は8連勝と波に乗っており、39勝26敗でウエスト3位にまで順位を上げてきたことだろう。そして、チームとして成熟してきたことで、快適にプレーできているという。
「俺が思うに、この時期になってくると、相手チームがアジャストしてくる。3ポイントラインに立とうとすると、いろいろな方法を駆使してそれをさせまいと防いでくる。でも、時々スクリーンから外れてビッグマンたちが下がり、ちょっと視線を送ると、ちょっとのステップでショットを放つことができるスペースができる。すごく快適なんだ」。
リラードはチームメートとのコミュニケーション、チームとしてプレーの精度が高くなったことを挙げていた。リラード好調の背景には、チームとして完成度が上がっていることも見逃せない。
3月10日(同9日)にブレイザーズが9連勝を懸けて戦うのは、6連勝中のウォリアーズ。オールスターブレイク後、ギアを上げた王者との一戦は、プレーオフのような激しい展開となりそうだ。