ベテランのウェイドが貴重な1勝をもたらす
4月17日(現地時間16日)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ(1勝)とマイアミ・ヒート(0勝)のシリーズ第2戦が、シクサーズのホーム、ウェルズ・ファーゴ・センターで行われた。
初戦に快勝したシクサーズは、アミア・ジョンソンに代えて前の試合で17得点14リバウンドを挙げたアーサン・イリヤソバを先発に抜てき。第1クォーターはそのイリヤソバが8得点を挙げるなど、シクサーズが29-22で7点のリードで終える。
第2クォーターはベテランのドウェイン・ウェイドがこのクォーターだけで15得点(前半計21得点)を挙げる活躍でヒートが逆転する。同クォーター開始から8連続得点で一気に逆転したヒートは、ゴラン・ドラギッチやジェームズ・ジョンソンらの活躍もあり、徐々にリードを広げ、前半終了時には56-42と14点リード。このクォーター、ヒートは34-13と、シクサーズを圧倒した。
第3クォーター残り9分38秒。シクサーズはベン・シモンズのアシストからダリオ・シャリッチが3ポイントシュートを決めて51-58の7点差まで詰め寄るも、ヒートはジョシュ・リチャードソンが3ポイントシュートを決めてすぐさまリードを10点へと引き戻す。その後、ヒートは再びリードを広げ、86-75で最終クォーターへ。
第4クォーター。シクサーズはシャリッチの活躍もあり、点差を縮めていく。残り8分30秒にシモンズがダンクをたたき込み、87-93と6点差まで近づいた。ヒートはJ.ジョンソンが長距離砲を決めて9点差に戻すも、シモンズが奮闘し、4点差まで詰め寄り、逆転可能な射程圏内までヒートを追い詰めていく。そして残り4分29秒、シクサーズはイリヤソバがティップインを決めて96-98。とうとう2点差まで追いついた。
だが、そこからヒートはウェイドとJ.ジョンソンがダンクを決め、ドラギッチのジャンパーも決まって6連続得点を奪取。残り2分15秒でマルコ・ベリネリのジャンパーが決まって6点差まで粘ったシクサーズだったが、残り47.9秒にウェイドがとどめの一発を決め、最終スコア113-103でヒートが勝利。シリーズを1勝1敗のタイとした。
3ポイント不発に終わったシクサーズだが、エンビードの復帰は未定
勝利したヒートでは、ベンチスタートのウェイドが28得点7リバウンド3アシスト2スティールと大活躍。ドラギッチが20得点、J.ジョンソンが18得点7リバウンド5アシスト3スティール、リチャードソンが14得点3ブロックを挙げるなど、計6選手が2ケタ得点をマーク。
シクサーズではシモンズが24得点9リバウンド8アシスト2ブロック、シャリッチが23得点9リバウンド3アシスト4スティール、イリヤソバが14得点11リバウンドを挙げたものの、ホームで2連勝ならず。
初戦で28投中18本(成功率64.3パーセント)の3ポイントシュートを決めたシクサーズだったが、この日は36投中成功わずか7本、成功率19.4パーセントと不発。これは第2戦に敗れた要因の1つと言っていいだろう。
殊勲者となったウェイドは現地メディア『AP』に対して「これこそが俺の中に流れているDNAなのさ。俺は(プレーオフという)ステージが大好きなんだ」と語り、自身の存在感を示した。
ヒートのエリック・スポールストラHCは試合後、「私はいくつもの輝かしい瞬間を見てきた。あれこそがドウェイン・ウェイドという男なのさ。彼はチャンピオンシップを勝ち取った経験、そして豊富な経験で、ヒートというグループを落ち着かせることができるのさ」とコメント。
一方、シクサーズのブレット・ブラウンHCは、ジョエル・エンビードの復帰を心待ちにしていた。
「彼(エンビード)が戻ってくることが待ちきれないよ。私にとって、彼はディファレンス・メイカーなのさ。彼がこのチームに戻ることによって、多くの面で劇的に変化をもたらすことだろうからね」。
レギューラーシーズンから続いていた連勝が17でストップしたシクサーズ。シモンズは「僕は(負けたという)感覚が嫌いなんだ。でも次のゲームで集中するための良い合図になるんじゃないかな」とコメント。エンビードの出場の有無に関係なく、シクサーズは勝利すべく、マイアミに乗り込むことだろう。
1勝1敗となったシクサーズとヒートのシリーズ第3戦は、20日(同19日)にヒートのホーム、アメリカン・エアラインズ・アリーナで行われることとなる。