ロケッツが一時30点以上のリードを奪う完勝で、シリーズを2勝1敗とリード

25得点12アシストをマークし、ロケッツを快勝へと導いたハーデン[写真]=Getty Images

アウェーのロケッツがジャズから大量リードを奪う

 5月5日(現地時間4日)、ヒューストン・ロケッツ(1勝)とユタ・ジャズ(1勝)によるウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第3戦が、ジャズのホーム、ビビント・スマート・ホーム・アリーナで行われた。

 最初のポゼッション。ジャズは第2戦で大活躍したジョー・イングルズの3ポインターが決まって好スタートを切るも、この日はロケッツが黙ってはいなかった。クリント・カペラのフックショットにトレバー・アリーザPJ・タッカーの3ポインター、さらにタッカーのショットで10連続得点を奪い、10-3とする。

 ジャズはデリック・フェイバーズのレイアップで2点を返したが、カペラ、ジェームズ・ハーデンクリス・ポールが加点し、19-5と突き放す。ドノバン・ミッチェルルディ・ゴベアダンテ・エクサムらが追加点を挙げるも、ロケッツはその後も着実に加点していき、第1クォーターを終えて39-22と、17点差をつけた。

 第2クォーターに入っても、ロケッツの猛攻は続き、リードを20点以上へと広げ、ジャズを圧倒。残り9分12秒でエリック・ゴードンの長距離砲がネットを突き刺し、24点をリード(49-25)。

 すると、ジャズはルイス・オニールの7連続得点などで対抗したものの、ロケッツのオフェンスは勢いを増すばかり。前半を終えて70-40と、30点もの大差がついてしまう。

序盤からジャズを圧倒したロケッツ。ハーデンはゲームハイの12アシストを記録した[写真]=Getty Images

 後半開始早々。このまま負けるわけにはいかないジャズに対し、ロケッツはポールの3ポインターとハーデンのショットで35点差(75-40)まで広げる。戦意喪失してしまってもおかしくはない大差の中、ジャズは少しずつ点差を詰めていき、65-93と、28点ビハインドまで縮める。

 第4クォーター序盤にオニールが5連続得点を挙げて、23点ビハインドとしたものの、この日のジャズは、これが限界だった。ロケッツは再び30点以上のリードを奪うなど最後まで攻め続け、最終スコア113-92。ロケッツがシリーズ2勝目を挙げた。

ジャズの守護神ゴベア(右)に対して、堂々と渡り合っているカペラ(左)の奮闘も光る[写真]=Getty Images

ジャズのオフェンスのリズムを崩したロケッツ

 ロケッツでは、ハーデンが25得点12アシスト、ベンチスタートのゴードンもハーデンに並ぶチームトップの25得点を奪取。ポールが15得点7リバウンド6アシスト、カペラが11得点8リバウンド4アシスト4ブロック、アリーザが11得点と続いた。

 ジャズではオニールがチームトップとなる17得点に5リバウンド、ゴベアが12得点9リバウンド2ブロック、アレック・バークスがベンチから14得点。

 しかし、第2戦で27得点を挙げたイングルズは10投中8本のショットがリングに嫌われてわずか6得点。ミッチェルも16投中12本のショットをミスしてしまい、10得点と不発。チーム全体のフィールドゴール成功率も41.7パーセントと低く、ターンオーバー数でもロケッツ(8本)の2倍となる16本を犯すなど、ジャズらしいスムーズなボールムーブがあまり見られなかった。

 試合後の会見で、ミッチェルは「彼らは僕らのリズムを取り払い、自分たちはそれを試合中に取り戻すことができなかった。彼らはずっと僕らを侵略してきたんだ。僕らはそのことを理解しなきゃならない。(次戦以降で)彼らに対してカウンターを浴びせないといけない」とコメント。

チームトップのスコアラーでありながら、司令塔役もこなすミッチェル。ジャズはこの男にかかる負担を軽減したいところ[写真]=Getty Images

 一方、勝利を収めたロケッツのハーデンは「俺たちは何かを強制させようとしたわけじゃない。彼らが何をしてこようが、俺たちは互いのことを信頼しているから、自信を持って試合に臨むことができる。ショットを決めていっただけさ」と満足げに話し、第2戦に喫した黒星を帳消しにする快勝となった。

 「このままアグレッシブにプレーし続けるだけ。僕にとって、何も変えることなんてないのさ」と語ったゴードン。ベンチスタートで25得点を挙げたこの男も、ジャズにとってはやっかいな存在に違いない。

 ロケッツの2勝1敗で迎えるシリーズ第4戦は、7日(同6日)に行われる。ロケッツはこの勢いでシリーズ突破に王手をかけるのか。それともジャズがシリーズをイーブンに戻すことができるのか。こちらのシリーズも、第4戦がターニングポイントとなりそうだ。

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