5月17日(現地時間16日)、NBAは「2018 NBAアワーズ」の主要6項目における最終候補を発表した。
6月26日(同25日)にバーカー・ハンガー(カリフォルニア州サンタモニカ)で開催されるNBAアワーズでは、2017-18シーズンの年間最優秀選手賞、年間最優秀新人賞、年間最優秀シックスマン賞、年間最優秀ディフェンシブ・プレーヤー賞、年間最優秀躍進選手賞、年間最優秀ヘッドコーチ賞の受賞者が発表される。
The finalists for the 2017-18 #KiaMVP are…
Anthony Davis
James Harden
LeBron James #NBAAwards pic.twitter.com/R7LYryQU40— NBA on TNT (@NBAonTNT) May 17, 2018
ここでは、スポーツライター、放送関係者の投票で決まった各賞の最終候補を見ていこう。
※成績は17-18レギュラーシーズンのもの
■年間最優秀選手賞(Most Valuable Player)
アンソニー・デイビス(ニューオリンズ・ペリカンズ)
ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)
レブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)
リーグベストの成績を残したロケッツの大黒柱ハーデンが濃厚
平均28.1得点11.1リバウンド1.5スティール2.6ブロックをマークしたADことアンソニー・デイビス、平均27.5得点8.6リバウンド9.1アシスト1.4スティールを挙げたレブロンは、個人成績として申し分ないレベルのパフォーマンスだった。しかし、ハーデンこそが最有力候補だろう。リーグベストのシーズン65勝を挙げたチームでリーグトップとなる平均30.4得点に加え、5.4リバウンド8.8アシスト1.8スティールを残している。
■年間最優秀新人賞(Rookie of the Year)
ドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)
ベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)
ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)
ミッチェルとシモンズによる一騎打ち、同時受賞もあるか?
プレーオフで7試合連続20得点以上を挙げたテイタムだが、シーズン中のパフォーマンスで評価されるため、ここはミッチェルとシモンズの一騎打ちとなるだろう。どちらも所属チームをプレーオフへと導き、ミッチェルはエースとして、シモンズは司令塔として早くも所属チームの重要人物となった。同時受賞も考えられる中、あえてどちらか1人を選ぶとすれば、シモンズか。アウトサイドシュートがほぼないにもかかわらず、華やかなアシストと豪快なフィニッシュで注目を浴び、トリプルダブルの回数(12回)でリーグ3位に入ったからだ。
■年間最優秀シックスマン賞(Sixth Man Award)
エリック・ゴードン(ヒューストン・ロケッツ)
フレッド・バンブリート(トロント・ラプターズ)
ルー・ウィリアムズ(ロサンゼルス・クリッパーズ)
キャリアベストのシーズンを過ごしたウィリアムズ
出場69試合のうち、39試合でベンチスタートながら、平均18.0得点を挙げたゴードン。ラプターズが誇るベンチ陣の一角として平均8.6得点3.2アシストを挙げたバンブリート。いずれもシックスマンとして見事な活躍を見せたが、筆頭候補はウィリアムズだろう。出場79試合のうち60試合でベンチスタートとなったウィリアムズは、キャリアハイとなる平均22.6得点5.3アシストを挙げただけでなく、4度の40得点以上と大暴れ。スタッツ、インパクトの両面で今季最強のシックスマンだった。
■年間最優秀ディフェンシブ・プレーヤー賞(Defensive Player of the Year)
アンソニー・デイビス(ニューオリンズ・ペリカンズ)
ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)
ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)
堅牢ディフェンスの中心にいたゴベアが優位か?
「DPOYは俺だ」とアピールするエンビードだが、今季のブロック王デイビスもペリカンズの大黒柱として大車輪の活躍を見せており、ゴベアも出場時のディフェンス面におけるRPM(リアル・プラス・マイナス)でリーグトップとなる5.14をマークしており、絶対的な本命は不在。その中で、ディフェンスを軸とするジャズのプレーオフ進出を後押ししたゴベアが優位と見る。出場試合数(56)の少なさが、懸念材料として挙げられる。
■年間最優秀躍進選手賞(Most Improved Player)
クリント・カペラ(ヒューストン・ロケッツ)
スペンサー・ディンウィディー(ブルックリン・ネッツ)
ビクター・オラディポ(インディアナ・ペイサーズ)
オールスター初選出を果たしたオラディポが本命
カペラはロケッツの先発センターに定着し、いずれも自己ベストとなる平均13.9得点10.8リバウンド1.9ブロックをマーク。ディンウィディーはネッツでチャンスをつかみ、自己最高となる平均12.6得点6.6アシストを記録。両選手とも今季は見事な成長を遂げたのだが、本命はやはりオラディポだろう。ペイサーズのエースとしていずれもキャリアハイとなる平均23.1得点5.2リバウンド4.3アシスト2.4スティールを残し、ペイサーズをプレーオフへと導いた。オールスターに初選出されている点も受賞する可能性を高めている。
■年間最優秀ヘッドコーチ賞(Coach of the Year)
ドウェイン・ケイシー(トロント・ラプターズ/現地時間5月11日に退任)
クイン・スナイダー(ユタ・ジャズ)
ブラッド・スティーブンズ(ボストン・セルティックス)
ケガ人続出の中、昨季以上の成績を残したスティーブンズHCが優勢か
ラプターズをイーストトップの59勝へと導いたケイシーHC、イースト2位の55勝を挙げたセルティックスのスティーブンズHC、そしてジャズを48勝させてプレーオフ進出に導いたスナイダーHC。ラプターズは戦術の変更とベンチメンバーの成長が大きい点を考慮すると、ケガ人が多い中で昨季(53勝)以上の勝ち星を残したスティーブンズHC、下馬評が低かった中で勝てるチームを構築したスナイダーHCに分があるかもしれない。ただし、シーズン50勝未満でCOYに選出された指揮官は直近で07年のサム・ミッチェルHC(当時ラプターズ)しかいないことから、スティーブンズHCが優勢と予想。
なお、「2018 NBAアワーズ」では、最優秀エグゼクティブ賞、トワイマン・ストークス・チームメート賞、スポーツマンシップ賞、NBA Caresコミュニティアシスト賞、ファン投票によって決まる年間最優秀選手賞も発表される予定となっている。