カイリーは「キャブスで残してきた実績を忘れることはない」と対応
6月22日(現地時間21日)に行われた「NBAドラフト2018」で、クリーブランド・キャバリアーズはアラバマ大のガード、コリン・セクストンを指名。セクストンは自身の背番号に“2番”をセレクトした。
言わずもがな、それはカイリー・アービング(現ボストン・セルティックス)が昨季まで6シーズン着用していた背番号。キャブスは16年にフランチャイズ史上初の優勝を飾り、カイリーは優勝を決定づける決勝弾を決めていたこともあり、「将来、永久欠番になるのだから着用は禁止すべきでは?」といった意見もあった。
では、カイリー本人はどう思っているのだろうか。6月27日(同26日)、自身が主演する映画“Uncle Drew”のプロモーションで訪れたマンハッタンで、Q&Aコーナーの時にカイリーはこう語っている。
「前に進んで、やりたいことをすればいいんじゃないかな。彼(セクストン)がその番号を着用したいなら、そうすればいいと思う。別に構わないよ。リーグでプレーする選手の中に、彼のような選手がいることにエキサイトしている。背番号というのは、ゲームの中で記録するだけのようなものだからね」。
もっとも、カイリーと同じ背番号を着用することで、セクストンは少なからずプレッシャーを感じることだろう。今後はオールスターの常連であり優勝の立て役者の1人となったカイリーと比較される機会も増えるはず。
カイリーとしては、他の選手がキャブスで同じ背番号を着用してプレーしようと、古巣で成し遂げてきたことを忘れることはないと断言している。
「(僕がキャブスで残してきた)歴史というのは、すでに保存されている。僕はNBA史上でもベストチームの1つとして数えられるチームにいたということ。僕らは他とはなかなか比較できないレアなチームだった。1勝3敗からファイナルを制して優勝したわけだからね。僕にとって最も大きかったことは、16年のファイナル最終戦で着用したジャージーを父さんに渡せたことなんだ。もし背番号2のレガシーが終わりを迎えたとしても、それはそれでいいと思ってる。新しいレガシーを築き上げていくだけさ」。
カイリーと同じ背番号をセクストンが着用しようとも、カイリーがキャブスで残してきた実績の数々は、永遠にレコードブックに保存される。現在セルティックスで新たな歴史を作り上げようとしているカイリーが、過去を振り返ってこれまでキャブスで残してきた景色を見つめて立ち止まることはない。